溯る先に失い得るもの
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か??? 私達と、敵対していた頃に戻ってしまうのですよ。ジュイネ様と築かれた絆を忘れて───」
「ジュイネが、覚えてくれている。それだけで、構わない。??それに俺はもう一度、必ずやジュイネに命を預けジュイネの盾となる事を誓うだろう。───だから俺は、ジュイネが決めた事を否定しない。共に、世界を救い直すまでだ」
「───きて??起きて下さいませ、ジュイネ様??!」
「──??!」
セーニャの必死な呼び掛けで目を覚ますジュイネ。
「はぁ??良かったですわジュイネ様、お目覚めになられて」
「みん、な???」
「一体どうしたんじゃジュイネ、急に聖地ラムダの大聖堂から居なくなるとは」
「そうよ〜、驚いちゃったわよ! 里にも居なくて外まで捜しに来たらジュイネちゃん、仰向けで眠ってるんですもの!」
「魔物に襲われなくて良かったわ??、黙って一人で居なくなっちゃダメよ」
「大聖堂で話し合いしてる最中に居なくなって、こんなとこで昼寝とは??いくらおっとりしてるからってマイペース過ぎるぞジュイネ」
ロウ、シルビア、マルティナ、カミュにそう言われ、まだどこか朦朧とする意識を何とか立て直そうとするジュイネ。
「え? あ、そうだったの? ごめん??。あれ、ベロニカは───」
「お姉様でしたらジュイネ様を捜すのを私達に任せて、ご自身はジュイネ様がすぐ見つかるように祈っておくと仰ってましたわ」
「そう、なんだ。───グレイグは、どうしてる?」
「グレイグ??? どうしてグレイグの事を気にするの? 彼は今も、ジュイネを悪魔の子として追っているのよ。ミルレアンの森では、他に用が出来たとかで私達を捕らえるような事はしなかったけれど」
マルティナに言われてジュイネは、まだグレイグが仲間になっていない事を思い出す。
「そう、だったね。ごめん」
「謝る事はないけど??大丈夫、ジュイネ? 顔色が良くないわ、すぐに里へ戻って宿屋で休んだ方が」
「僕なら、平気だよマルティナ。心配してくれてありがとう。??すぐに、ベロニカが待ってる大聖堂に戻らないとね」
「なぁジュイネ??この無骨な大剣、まさかお前のなのか?」
「───え?」
「ジュイネちゃんの近くに突き立ってあったのよねぇ??こんな禍々しい大剣、ジュイネちゃん持ってたかしら??」
「わしらが触れようとすると弾かれるんじゃよ。お主にしか扱えないのかのう???」
「????」
カミュ、シルビア、ロウが訝しむ禍々しき黒い大剣に恐る恐る触れてみても、ジュイネには特に問題なく掴めると分かって地面から抜き取った。
「うん、これは僕の??大剣だよ。僕以外は、触れない方がい
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