第六幕その三
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「結構な数と種類が」
「普通の時計もあれば古風な時計もある」
トートーは笑って言いました。
「いいよね、それが」
「どんなデザインの時計もあるなんて素敵だよ」
「今のも昔のもね」
チープサイドの家族も言います。
「日本の文化の多彩さがわかるよ」
「時計を見てもね」
「鳩時計だってあるしね」
ダブダブは楽しそうにこちらの時計のお話をしました。
「あれもいいよね」
「うん、かなりね」
「面白くてセンスあるよね」
オシツオサレツはダブダブの言葉に二つの頭で応えました。
「いいものだよ」
「あの時計にしてもね」
「日本って鳩時計もいいんだよね」
ジップも思うことでした。
「精巧で長持ちしてね」
「品質の面でも最高にいいからね」
チーチーも笑っています。
「日本は凄いねってなるよ」
「さて、その日本の欧風の置き時計をね」
まさにとです、老馬は言いました。
「じっくり選んでいこうね」
「そうしようね、それとね」
先生はさらに言いました。
「もう一つあるよ」
「もう一つ?」
「もう一つっていうと」
「お静さんのセーターだよ」
こちらおプレゼントのこともあるとうのです。
「どんなものにするのかってね」
「ああ、そうだったね」
「お静さんもプレゼントするし」
「セーターにするって言うから」
「そのこともだね」
「どんなものを買うのかな」
「編むことにして編んでるの」
お静さんが答えました。
「実はね」
「編んでいるんだ」
「そうなの」
先生に笑顔で答えます。
「実はね」
「そうしているんだね」
「そう、そしてね」
お静さんはさらに言いました。
「それは順調なのよ」
「出来てきているんだ」
「実は編みものが趣味で」
それでというのです。
「得意だからね」
「編んでいるんだ」
「そうよ、手作りをね」
そのセーターをというのです。
「プレゼントするのよ」
「それもいいね」
「ええ、お二人のお若い時は日本もね」
「色々あったね」
「戦争があってね」
「そこから復興してね」
「それで高度成長を経て」
その中で結婚をしてというのです。
「そしてね」
「そのうえでだね」
「日本が豊かになった中で長い間暮らせたわ」
「昭和四十年代からだね」
「それでも三十年代まではね」
「高度成長の頃までは」
「日本も貧しくて」
そうした中にあってというのです。
「電化製品もないか高価でハイカラなものも」
「なかったんだね」
「だからね」
それでというのです。
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