利益を求めて
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も困難になる!だから殺されなかっただけなのよ…」
「な、何でそんな奴等と、何時までも組んでいるんですか!?さっさと手を切れば良いじゃないですか!!」
ビアンカの言葉を聞き、我慢出来ずに憤慨するティミー。
「お兄ちゃん、以前エコナさんが言ってたでしょ…『特産物のないこの町を有名にする為、娯楽施設を仰山建てるつもりや』って…」
「それが…?」
「つまり、何れは彼等の力が必要になるって事なの。今は、町民の福祉施設を充実させる事が優先されてるけど、この町が末永く発展する為には、何らかの方法で利益を上げなければならないの…それが娯楽施設であり、その鍵を握ってるのがエコナさんを襲った連中なの…」
また重い空気が充満する。
暫くすると、頬を少し上気させたリュカが現れ、タイロン老人にこの事件の元凶共の居場所を問いつめる。
「リュカ、気持ち、解る…、でも、ダメ!、今、不要、でも、何時か、彼等、必要!話し合い、それで解決…」
「うるさい!そんな悪徳業者、必要になる時など無い!もっと優良業者が必ず見つかる…其奴等と縁を切って、違う業者を見つけろ!だからさっさと奴等の居場所を俺に言え!」
リュカの剣幕に驚いたタイロン老人は、思わず居場所を告げてしまう…
「と、父さん…」
リュカはティミーの言葉を手で制し、今後の予定を皆に告げる。
「明日の朝一に船に集合!それまで各自自由行動だ!何をしてても構わないが、俺の邪魔をしたら敵とみなす!解散!」
そう言ってリュカは凄い勢いで出た行った!
翌日この町の一角で、体中の骨が酷い状態でくっついている一団が発見される。
腕や足だけではなく、顎や頭蓋骨なども一度砕かれ、ホイミ系の魔法で即座に治癒された連中が…
彼等は喋る事が出来ず、指もひん曲がり文字も書けない。
だから何が起きたのかを伝える事が出来ないのだ。
しかし調査した町民の有志で結成された自警団は誰の仕業か理解し、そしてその事は口に出さなかった。
今朝早くに出港した一行の事を…
皆がエコナを尊敬し敬っているから…
数日後、驚くような情報がエコナの元に舞い込んでくる。
ロマリア・イシス・ポルトガ・サマンオサの4カ国より、国王の指示でエコナバーグの発展に協力したいとの特使が訪れたのだ!
悪徳企業から縁を切り、優良なる業者が各国を通じて集まってくる。
更には、エルフの女王自らが訪れ、友好関係を築きたいと申し込まれたのである!
そんな状況にエコナは泣きながら呟いた…
「…リュカはん…」
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