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DQ11長編+短編集
闇と太陽と月の影◆◇二つの紋章
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い頃は本当に仲良しだったんだな。うらやましいくらいに??)」


「大樹の根を通じてお前がその記憶を呼び覚ましたという事は、お前の勇者の力??完全には失っていないのではないか?」


「そうなのかも、しれない??。海底王国で数ヶ月も眠っていたから、少し回復したのかな??? いや、でもウルノーガに奪われたはずだし」


「ふむ??ともあれ食料庫に着いた。奥にある棚を動かしてみるとするか」


「僕も手伝うよ」


「いや、あの当時より相当力も付いたから一人で問題ない」


「けど、手伝わせてほしいな??」


「??判った、ではそっちの方を持ってくれ」


「うん??!」

 二人が協力して食料庫の奥の棚を動かすと、上に続く階段が現れた。


「でもどうして食料庫に、王の私室に続く通路なんてあるんだろう」


「フフ??王は甘い物に目がないから、よく摘み食いをしに食料庫に降りて来ていたようなのだ」


「はは??あんな強面に見えて甘党だなんてかわいい所があるんだね」


「かわいい??とな」


「あ、ご??ごめん。王様に失礼なことを」


「いや、その??何だ、俺はこう見えて虫が苦手なのだが」


「どうしたの、急に?」


「な、何でもないッ。この先へ進むとしよう」


「そっか、グレイグも強面だけど虫が苦手っていうのは意外だよね」


「????」


「わ??、王の私室もぐちゃぐちゃだ」


「だが出入口の扉は開けられそうだな。??ふむ、思った通り玉座の間へ通じる道はこちら側だと無事なようだ。恐らく??この先に常闇の魔物が居るはずだ」


「????っ」

 胸を押さえ苦しげな表情をするジュイネ。


「??胸元が、痛むのだな」


「常闇、って言うだけあって??この先に渦まく闇の影響が強くて、ちょっと疼くだけだよ」


「強がるな??尚の事ちょっと所ではないのだろう。やはりこの先は俺一人で───」

 
『玉座の間への扉を前にして何を躊躇している、常闇の城に侵入したドブネズミ共よ??』


「???!?」


「(この声は、まさか)」

 
『さっさと入って来るがいい??英雄気取りの頭の回らない愚鈍な男と、命の大樹の落下を招き魔王様を誕生させた真の悪魔の子よ??』


「???っ!」


「ジュイネ、奴の言葉を気にするな。相手の思う壷だ」


「分かってる??行こう、グレイグ」


「(??本当は、この先にジュイネを行かせたくはないのだが)」





 玉座の間に二人が入ると、そこには玉座に鎮座する姿の変わった魔道士風のホメロスが歓迎するか
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