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DQ11長編+短編集
闇と太陽と月の影◆◇二つの紋章
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 急に大きな声を上げられ、グレイグは驚く。


「あ??ご、ごめんなさい。僕は、ほんとに大丈夫だから気にしないで、グレイグ将軍」


「あ、あぁ??」

 ジュイネは先に最後の砦へ戻って行き、その儚い後ろ姿をグレイグは暫く見つめているしか出来なかった。

??最後の砦の王のテントにジュイネとグレイグが報告しに戻ると、デルカダール王はこの時を待っていたと言わんばかりの顔をした。


「おぉ??数多くの魔物を退けたか。それならば、やはりそなた達に任せる他あるまい」


「何を、にございますか王よ」


「????」


「今や魔物の巣窟と化したデルカダール城??この地方の太陽を闇で覆っている魔王率いる六軍王の一人を、そなた達で倒してきてほしいのだ」


「それは??私と彼の二人だけでデルカダール城に潜入する、という事ですか」


「そうだ、奴らに気取られぬようにな。??デルカダール城の裏手に面した崖から、城の地下に潜入出来る通路があるのだ。そこの鍵を、渡しておこう」


「しかし、その間砦の守りはどうするのですッ?」


「案ずるな??わしの兵や民は強い。そして、わしも闘いに加わるからな。英雄と勇者が一時居らずとも、この砦を守り切ってみせよう」


「ですが、王のお身体はまだ───」


「グレイグ、案ずるなと言うておる。??それを言うならば、ジュイネの身体も万全ではないのだろう。同じ事だ」


「???!」


「度々済まぬ、ジュイネよ??。万全ではなくともそなたの働きには目を見張るものがある。だからこそ??グレイグと共にデルカダール城に潜入しそこに巣食う常闇の魔物を倒し、この地に太陽を取り戻してほしいのだ。その為ならば??わしはこの身を粉にしてそなた達と共に闘おうぞ」


「??承知しました」

 ジュイネはそう応えたが、グレイグはまだ納得していない。

「お前??!」


「王と僕の覚悟はもう分かったはずですよグレイグ将軍。??あなたも、覚悟を決めてほしい」


「???! ───承知、した」


「ともあれ今すぐは流石に無理がある。つい先程闘いがあったばかりだからな。一晩ゆっくり休み、翌日敵陣へ向かってくれ。気取られてはならぬから見送りは禁ずるが、皆の心はそなた達と共にある」

 王の計らいによってグレイグとジュイネは、休憩用のテントで一晩休む事となった。





「休む前に??聴いておきたいことがあるんですけど、いいですか?」


「あぁ、構わないが??そろそろ敬語はやめにしてくれないか。翌日にはたった二人で魔物の巣窟と化した城に潜入するのだからな、いつまでも他人行儀でいる訳にもいくまい。名も将軍とわ
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