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DQ11長編+短編集
闇と太陽と月の影◆◇二つの紋章
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いのでは───」


「大丈夫です、僕も魔物達を迎え撃つ兵として参戦します。??ご期待に添えるよう、力を尽くします」

 一旦話し終え、王のテントを出るグレイグとジュイネ。


「??あぁは言ったが、本当に良いのか? 私にはお前が本調子のようには見えないのだが」


「足でまといにはなりません、グレイグ将軍と一緒にこの砦を守りたいんです」


「そう言ってくれるのは、有り難いが??」


「とにかく、魔物達を迎え撃つ準備をしないと。そうでしょう?」


「あ、あぁ??兵を集めて砦の前に陣取らねばならん」

 グレイグの呼び掛けで兵士達が集まり、砦前に素早く陣形を取ってグレイグは愛馬のリタリフォンに乗り、ジュイネはその近くに待機した。


「(勇者の力を失っている彼を、何としても守らねばならん。これまでの非礼も、詫びなければ───)」


「??グレイグ将軍、僕に気を遣わなくていいですから」


「???!」


「そんなに馬上から見つめてきたら、嫌でも気を遣おうとしてるのが分かります」


「す、すまん??そんなに見つめていたか」


「穴が空くほど??ってうのは冗談だけど、目の前に集中して。───敵襲だ」

 前方からワラワラとゾンビ系の集団が現れ、魔物達と人間の生き残りの戦いの火蓋が切られた。

───混戦状態が続く中、先陣を切っていたグレイグは最前線で闘い、ジュイネも負けじと他の兵士達を手助けし魔物を倒しながら前線へ向かう。


「(??俺の居る前線まで来るとは。闘う力は衰えていないようだな。とはいえ───)」

「背後に気を付けろッ!」


「───えっ」

 グレイグの掛け声に振り向いたジュイネだが、背後の魔物は既に間近に迫っていてグレイグは愛馬のリタリフォンから跳躍するとジュイネの背後に迫っていた魔物を一刀両断した。


「??気を抜くなよッ」


「は、はい」

 その直後にはゾンビ師団長率いる魔物達が立ちはだかるが、グレイグはジュイネを守るように闘い、ジュイネは足でまといになるまいと積極的に攻撃を仕掛け、二人でゾンビ師団長共を撃破した事で最後の砦を襲撃しに来た多くの魔物は士気を失い根城としている荒廃したデルカダール城に退いて行った。


「ふぅ??この場は切り抜けられたようだな」


「そう、ですね??うっ」

 鋭い痛みに思わず胸を押さえるジュイネ。


「お、おい大丈夫か。やはりウルノーガにやられた箇所が痛むのかッ?」


「大丈夫、です??一瞬痛んだだけだから」


「本当か? 常に、痛みがあるのでは??」


「大丈夫だって言ってるじゃないか!」


「???!?」

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