時の渦に呑まれし者:後編
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は命の大樹自体に訪れた事がある為、容易にルーラでグレイグを伴い命の大樹に訪れる事に成功し、命の大樹の魂から勇者の剣を授かる事にも何の弊害もなかった。??それを見ていたグレイグは、初めて見る光景のはずなのに既視感のある不思議な感覚があった。
そして、勇者のチカラと勇者の剣という確たるチカラを持ってジュイネとグレイグの二人が兵士達の制止をものともせずデルカダール城に半ば強引に踏み入った時には既に、玉座の間では正体を現した魔道士ウルノーガの姿があった。
「ほう??ホメロスの言っていた通りであったな。未来から来た悪魔の子が、わざわざ勇者のチカラを我に献上しに来るとは」
「??ホメロス、どこだ! 俺達は、ウルノーガを討つ確たるチカラを持って戻って来たぞ! 今こそ、共闘する時だッ!」
「───そう焦るなグレイグ、私はここに居る」
「なッ、何だその姿は???!」
「(魔軍司令の時の姿に??ホメロスは、ウルノーガのもたらす闇のチカラに抗えなかった???)」
「ウルノーガ様が与えて下さった闇のチカラは素晴らしいぞグレイグ??このチカラがあれば、私はお前の先を行く事が出来る??!」
「何を言って??! ホメロス、目を覚ませッ。お前なら闇のチカラになど屈しないはずだ!」
「───グレイグ、ウルノーガを倒そう」
勇者の剣を構えるジュイネ。
「??!」
魔道士ウルノーガと魔軍司令姿のホメロスは闇のオーラを纏ったが、ジュイネが掲げた勇者の剣が放つ光輝によって闇のオーラを無効化にし、ジュイネとグレイグはウルノーガに怒涛の勢いで攻撃を加えてゆく。
「ぐぬぅ??何をしているホメロス、お前に与えた闇のチカラで悪魔の子と反逆者に思い知らせてやるのだ??!」
「仰せの通りに、ウルノーガよ??!」
ホメロスは瞬時に魔道士ウルノーガの背後を取り、授かった杖ではなく愛用していたプラチナソードで背中を貫き、ウルノーガの動きを止めた所へジュイネが勇者の剣によってトドメを刺す。
「ク、クク??魔王となるはずだった我を阻止した所で、いずれ復活する邪悪の神に貴様等は───」
「それを倒すのは“僕”じゃない。??この世界の16年後の“彼”がきっと、仲間達と共に倒してくれる」
「 ──────」
魔道士ウルノーガは黒い塵となり霧散して行き、ホメロスは元の姿に戻っていた。玉座にぐったりしていた本物のデルカダール王はすぐ様自室に移され安静に寝かされた。
「ホメロス??あれは演技だったのか。肝を冷やしたぞッ」
「フン??取り入った振りをしていたのだ、悪趣味な格好をさせられてまでな。実際、奴の闇のチカラは強力だったさ
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