時の渦に呑まれし者:前編
[9/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
僕はこのまま殺されたって構わないんだけどね。手首じゃなくて??首元を絞めてよ。そうすれば、終われるからさ」
「断る。??お前が諦めようと、俺は諦めん」
「諦めないって、何を」
「未来の俺??勇者の盾である事を、だ」
「??僕の言ったこと信じてるの?」
「嘘を言っているようには思えない」
「ふーん??じゃあ、デルカダール王がバンデルフォン王国やユグノア王国を滅ぼした元凶、魔道士ウルノーガに取り憑かれてるって言っても信じてくれる?」
「なッ??? それは本当かッ?」
「嘘を言っているようには思えないって、思ってくれないの?」
「????」
「更に言えば16年後、命の大樹の魂がウルノーガに奪われて魔王が誕生し、世界崩壊が起きるんだ。その一旦を??グレイグの友達が担ってるって言ったら───」
「ふざけるなッ!!」
「ふふ??、それは断じて否定するんだね」
「????救う方法はないのか、我が友を」
「あれ、やっぱり信じてくれるんだ」
「嘘を??言っているようには思えないからだ」
「───今すぐに、デルカダール王に取り憑いてるウルノーガを僕とグレイグで倒せないかな」
「何???」
「あぁ、でも無理か。仲間が??居なさすぎる。僕も勇者の力を失ってるし」
「お前の仲間は、何人居るのだ」
「??一人死なせてしまって、グレイグが仲間になったことで最終的には六人、かな。今のグレイグが聴いたら驚くくらいのメンバーだよ。勇者の僕なんか必要ないほどに、みんなとても強いんだ。───僕の知ってるみんなにはもう二度と、会えないけどね」
「今目の前に一人、居るんじゃないのか?」
「確かにグレイグだけど??やっぱり僕の知ってるグレイグとは違うんだよ。僕と歳が近くなっただけ、かな」
「───??ホメロスに話せば、協力してくれるかもしれん」
「あぁ??多分そう言うと思ってた。ウルノーガの闇の力に完全に魅入られる前のホメロスなら、もしかするかもしれないけど」
「私が??どうしたと?」
「!? ホメロス??」
「全く??相変わらず不用心だなグレイグ。寝る時は部屋の鍵くらい掛けろと、あれ程言っているというのに。取り込み中の所を見せられる側にもなってもらいたいものだ」
「いッ、いや、これは違うのだホメロス??!」
「何の言いわけしてるのさ。??僕はグレイグ将軍の寝込みを襲った、けど失敗して逆に馬乗りされてるだけだよ」
「ほう??? これで悪魔の子の影響が出た証明になったな、グレイグ。早速デルカダール王に報告すると
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ