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DQ11長編+短編集
時の渦に呑まれし者:前編
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僕はこのまま殺されたって構わないんだけどね。手首じゃなくて??首元を絞めてよ。そうすれば、終われるからさ」


「断る。??お前が諦めようと、俺は諦めん」


「諦めないって、何を」


「未来の俺??勇者の盾である事を、だ」


「??僕の言ったこと信じてるの?」


「嘘を言っているようには思えない」


「ふーん??じゃあ、デルカダール王がバンデルフォン王国やユグノア王国を滅ぼした元凶、魔道士ウルノーガに取り憑かれてるって言っても信じてくれる?」


「なッ??? それは本当かッ?」


「嘘を言っているようには思えないって、思ってくれないの?」


「????」


「更に言えば16年後、命の大樹の魂がウルノーガに奪われて魔王が誕生し、世界崩壊が起きるんだ。その一旦を??グレイグの友達が担ってるって言ったら───」


「ふざけるなッ!!」


「ふふ??、それは断じて否定するんだね」


「????救う方法はないのか、我が友を」


「あれ、やっぱり信じてくれるんだ」


「嘘を??言っているようには思えないからだ」


「───今すぐに、デルカダール王に取り憑いてるウルノーガを僕とグレイグで倒せないかな」


「何???」


「あぁ、でも無理か。仲間が??居なさすぎる。僕も勇者の力を失ってるし」


「お前の仲間は、何人居るのだ」


「??一人死なせてしまって、グレイグが仲間になったことで最終的には六人、かな。今のグレイグが聴いたら驚くくらいのメンバーだよ。勇者の僕なんか必要ないほどに、みんなとても強いんだ。───僕の知ってるみんなにはもう二度と、会えないけどね」


「今目の前に一人、居るんじゃないのか?」


「確かにグレイグだけど??やっぱり僕の知ってるグレイグとは違うんだよ。僕と歳が近くなっただけ、かな」


「───??ホメロスに話せば、協力してくれるかもしれん」


「あぁ??多分そう言うと思ってた。ウルノーガの闇の力に完全に魅入られる前のホメロスなら、もしかするかもしれないけど」


「私が??どうしたと?」


「!? ホメロス??」


「全く??相変わらず不用心だなグレイグ。寝る時は部屋の鍵くらい掛けろと、あれ程言っているというのに。取り込み中の所を見せられる側にもなってもらいたいものだ」


「いッ、いや、これは違うのだホメロス??!」


「何の言いわけしてるのさ。??僕はグレイグ将軍の寝込みを襲った、けど失敗して逆に馬乗りされてるだけだよ」


「ほう??? これで悪魔の子の影響が出た証明になったな、グレイグ。早速デルカダール王に報告すると
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