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DQ11長編+短編集
時の渦に呑まれし者:前編
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「????、?」

 ジュイネは朧気に目を覚ます。


「おぉ、やっと目を覚ましたか。三日も眠っていたから心配したぞ」


(やっぱり??グレイグだ。僕の知ってるグレイグより少し若い気がするけど、そんなに変わってない???)


「何をそんなに、俺の顔を見つめるのだ?」


「あ、ご??ごめんなさい」


「謝る必要は無いが??お前は、あの場に倒れていたからにはやはりユグノア王国の民なのだろう? それとも、装備は軽装だが兵士の方だったか?」


(???何て、答えるべきなんだろう。ここはきっと16年前のユグノア王国が滅ぼされた直後の世界??。赤ん坊の頃の僕はもうイシの村のテオおじいちゃんに拾われてるかな)


「黙っていては、判らないのだがな」

 若干凄みをきかせてくるグレイグ。


「??まぁ待て、グレイグ。本人も混乱しているのかもしれない。お前も、祖国を滅ぼされて生き残った身なのだから心中くらい察せられるだろう」


(ホメロス??。この頃はまだ、ウルノーガの闇に染められてないんだな。普通に知的な軍人に見えるけど。そういえばウルノーガは、この時既にデルカダール王に成り代わって───)


「確かに??俺は祖国バンデルフォンを魔物共に滅ぼされ、デルカダール王に拾われた直後は暫く喋る事が出来ないほどショックを受けたが??」


「お前はその頃たったの六歳??、城の兵舎で育つ事になった折、既にオレもそこに居た訳だが、いくら話し掛けても中々喋らなかったからな」


「??ホメロス、お前が根気よく話し掛けてくれたお陰で、暫く経ってようやく話せるようになり打ち解けられたのだったな??」


(話を聴いてるだけでも、この二人は僕には介入出来ない友としての絆を持ってるんだな??)


「お前??せめて名前くらいは教えてくれないか?」


(ここで本名を名乗ったら、まずい。滅ぼされる前のユグノア王国に生まれた王子の名がジュイネだっていうことぐらい、この二人は知っているはずだ。そもそも一般的な名前じゃないだろうし??絶対に怪しまれる)


「??どうした? 頭でも打って記憶を失っているのか?」

 注意深く顔色を窺ってくるホメロス。


「エ、ル??」


「エル???」


「───エルジュ、です」


「ほう、エルジュと言うのか」

 グレイグは何の疑いもなくその名を受け入れる。


(咄嗟に思いついて言ってしまったけど??それなりに名前に聞こえるかな)


「ではエルジュ、お前は本当にユグノア王国出身の兵士か?」

 ホメロスはやはりグレイグほど早計ではないようだった。


「はい??ユグノア城に配属され
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