温め合いの果てに
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いかって心配したわ??っ」
上半身を起こしジュイネの顔面を自分の胸元にうずめ、強く抱き締めるマルティナ。
「むぐぐっ??」
背中をパシパシと軽く叩いて苦しい事をマルティナに訴えるジュイネ。
「あ、あらごめんなさいっ。またあなたを窒息させる所だったわね??」
「ぷはぁ??と、とにかくマルティナが無事でよかったよ。あんなにパニックになってるマルティナは初めて見たから??」
「自分から高めにジャンプする分には問題ないのだけど、あんなふうに高所からぶら下がった状態で地面に足がついてない感覚は耐えられないのよ??」
「僕も崖から落ちたことあるのはマルティナも覚えてると思うけど、あの時は足場が急に崩れ出して、身体ごと落下したものだからすぐ意識を失っちゃったんだよね??。マルティナはそんな僕を助けようと自分から崖下に飛び込んで行ったんだってね」
「あの時は、無我夢中だったから??。今度は絶対にあなたを離すわけにはいかないって。そう想ったら、崖下に飛び込むのなんてちっとも苦じゃなかったわ」
「そうだったんだね??。改めて、ありがとうマルティナ。その時の僕を助けてくれて」
「いいのよ、それくらい。??それに、今度はジュイネが私を助けてくれたでしょう。その直後に、意図せず私はあなたを窒息させてしまったけれど」
「あれ、そういえば窒息からの蘇生って??」
「私の人工呼吸に決まってるじゃない?」
さも当然に答えるマルティナに、ジュイネは思わず真っ赤になる。
「ふふふ??。あらジュイネ、あなた仰向けに倒れたせいか髪が随分汚れてしまってるわよ。もう晴れてるけど雨も降っていたから地面は濡れていたものね??」
「マルティナこそ、地面についちゃったのか長いポニーテールが汚れちゃってるよ。早く家に戻って汚れを落とさないと」
「そうね、じゃあ帰ったら私がジュイネの髪を丁寧に洗ってあげるわね」
「それなら??マルティナの髪は僕がちゃんと洗ってあげるよ」
「あら、嬉しいわね??洗いっこするのが楽しみだわ」
end
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