温め合いの果てに
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で触れる。
「───??」
「あの??マルティナ。そんなに僕の髪、気になる?」
「あ、ごめんなさい。つい触れたくなるのよ??ジュイネの髪質って、本当にエレノア様とそっくりだから」
「そうなんだ??。人からよくサラサラヘアーって言われるけど」
「ジュイネが生まれる前、初めてエレノア様の御髪に触れさせて頂いた時??今でもはっきり覚えているけれど、それはそれは感動したわね。私もエレノア様のようになりたいって、幼い頃から髪の手入れは欠かした事はないわ」
「僕はペルラ母さんによく、ジュイネの髪はとてもサラサラしていて綺麗だから短く切るのは勿体ないって言われて、いつもこの長さでキープされるんだよね」
「あぁ??その気持ちとてもよく判るわ。何だったら、エレノア様くらいに伸ばしてもいいのに」
マルティナに間近で夢見るような表情で言われ、ジュイネは困惑する。
「えっ、それはさすがにちょっと??。女の子みたいに思われる頻度が高くなっちゃうよ」
「それもそうだけど、きっとエレノア様と瓜二つだと思うのよね??。髪の手入れは、欠かしてないのでしょう?」
「うーん、別に特別なことをしてるつもりはないけど」
「あら、そうだったの? 羨ましいわね??それでそのサラサラな髪質をキープしてるだなんて」
「僕よりマルティナの長い黒髪の方がよっぽど綺麗でサラサラに見えるけどな??。えっと、触れてみてもいいかな」
「えぇ、構わないわよ。??はい」
マルティナは長いポニーテールを手前に持って差し出し、ジュイネはその髪に優しく触れる。
「????」
「(毛先とか、ゴワゴワしてないかしら??。枝毛とかあったら、幻滅されちゃうわよね??)」
マルティナの心配をよそに、ジュイネは屈託のないふわりとした笑顔を見せる。
「指通りが滑らかで、とても触れ心地がいいよ」
「そ、そう? ふふ??良かったわ。───あら、雨が降ってきたわね」
「ほんとだ??。雨に濡れちゃうといけないから、ルーラで村にすぐ戻ろうか」
「いえ??もう少し、あなたと共にここに居たいわ。ジュイネと居ると、よく雨に降られる気がするけど嫌いじゃないの。雨は??正直好きではないけれど、あなたと再会してから嫌いじゃなくなったのよ」
「そっか??、でもマルティナの身体が冷えちゃうよ」
「そうね、確かに冷えてきたわ??。───温め合いましょうか」
「えっ」
強すぎず、かといって弱くもない雨の中、マルティナのひと言で一瞬思考停止するジュイネ。
「こ、ここで?? 汚れ、ちゃわないかな??」
「大丈夫よ??多少
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