眠れぬ夜に
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異変後マルティナと再会後のキャンプ時の、皆寝静まった夜更け───
「??眠れないの? ジュイネ」
「あ、うん??ちょっとね」
焚き火を前に一人座っているジュイネの横に座り、彼の顔色を窺うようにしてマルティナは問いかける。
「ねぇ??もしかして怒ってる?」
「え、どうして?」
「だって何だか、私と再会してグロッタを出る前からジュイネにしては少し怖い顔をしているように見えて??」
「そうかな、ごめん。そんなつもり無いんだけど??でも、そうだね、ちょっとだけ怒ってはいるかな」
「理由を、聴かせてもらえるかしら。せっかくジュイネと再会出来たのに、何だか怒らせたままなんて嫌なのよ??」
悲しげに俯くマルティナに対し、申し訳ない気持ちになったジュイネは正直に話し出す。
「紛らわしくてごめん。正確に言うと、マルティナに怒ってるんじゃないんだ。??アイツだよ、あのブギーとかいうヤツ」
「あぁ、あいつね??。平気よ、私が直々にギッタギタにトドメを刺してあげたから」
「うん、それは分かってるけど??ほんとは僕がアイツにトドメを刺したかったんだよね」
「えっ?」
「だってそうでしょ、マルティナを洗脳してあんな姿にして??許せるわけないじゃないか」
「ジュイネ??」
「いや、もうほんと、思い出すだけでも許せなくて??僕が直に滅多刺しにしたかったくらいだよ」
「(ちょっとだけじゃなくて、かなり怒ってるわね??普段穏やかな彼にしては珍しいわ)」
自分の為に本気で怒ってくれているジュイネに愛おしさすら覚えるマルティナ。
「??けど新たな能力にも目覚めたし、あれを使えば普段より強くなれるから今まで以上にジュイネをしっかり護れるわよ?」
「??マルティナ、そういう問題じゃないよ」
「え??」
「アレはこの先二度と、使わないでほしい。約束してくれなきゃ困る」
「魔物の姿になるのが??嫌なのかしら」
「それもあるし、何より??その力を結果的にもたらしたのはアイツだからこそ、使ってほしくないんだ」
「??分かったわ、ジュイネがそこまで言うなら使わないことにする。そうね??考えてみたらあんな欲しくもない能力に目覚めたって嬉しくないものね」
「うん、そうだよ! だって僕達には色んな連携技があるんだし、あんなヤツに洗脳されて得た魔物の能力なんて??全く必要無いよ」
「ふふ??」
「な、何?」
「私の為にそんなに真剣になってくれるジュイネが、私にとってすごく嬉しいのよ」
「そんなの当然だよ。というか??せっかく再会
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