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DQ11長編+短編集
眠れぬ夜に
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出来たのに、気まずい雰囲気にしちゃってごめんね」


「いいのよ、私のことを想ってくれてのことだもの。??ありがとう、ジュイネ。改めて、宜しくお願いするわ」


「うん、こちらこそよろしくねマルティナ」


 互いに微笑みを交わして見つめ合った後、少し間を置いてマルティナが話し出す。

「そういえば、ロウ様から聴いたのだけど??私と再会する前にユグノア城跡の地下通路で、亡きアーウィン様とエレノア様の御霊にお逢いしたそうね」


「うん??。16年前のあの日からずっと、亡くなって尚二人とも苦しんでいたみたいで??僕はそれに今まで気づきもしないで生きてきたのかと思うと??」


「無理もないわ??。私も出来れば、どんな形でもまたお二人にお逢いしたかった??」


「アーウィン王の、意識の中に入った時??直接話せたわけじゃないけど、幼い頃のマルティナも見掛けたよ」


「え、私??? そうね、ユグノア城が魔物達に滅ぼされてしまう直前だったのなら、小さい頃の私が居たのも当然ね。その当時、四大国会議でユグノア城に王族が集っていたんだもの」


「エレノア王妃と一緒に、赤ん坊の僕のことをとても可愛がってくれてて、何だか??嬉しかった」

 その時の事を思い出し、胸の奥がじんわりと温かくなるジュイネ。


「ふふ、それはそうよ。だって本当に可愛くて仕方なかったもの。??あの頃は、私とジュイネはきっと姉と弟のように育って行くんだろうなって、楽しみにしていたわ」


「(姉と弟、か??)」


「ねぇジュイネ、初めて??本当のお母様を目にした時は、どうだった?」


「とても、綺麗な人だなって??率直に、思ったよ」


「そうね??、エレノア様はとてもお美しい方だったわ。ジュイネのその髪質と優しい面差しは、エレノア様譲りだと私は思うの」


「そう、なのかな」


「勇敢な所や凛々しい目元は、アーウィン様譲りね」


「勇敢??なのかな、僕は。勇者って言われていても結局僕一人じゃ何も出来ないのに。───多くの人を、死なせてしまったのに」


 俯くジュイネの心情を察し、マルティナは静かに語りかける。

「それでもジュイネは、魔王となったウルノーガを討つ為に再び立ち上がったのでしょう? まだ見つかっていない仲間も、きっと生きてくれている。??勇者のジュイネに全て背負わせる気なんて更々無いないわ、仲間のみんなで魔王を討つ責任を果たすの」


「???」


「だってあの時??勇者であるジュイネと剣、命の大樹を護りきれなかった責任は私達にもあるのだもの。だからこそ、自分達で取り返さなければ。─── 一緒に闘いましょう、最後まで」


「??うん。それで
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