ベロニカとのひと時
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ったら、僕はここに居ないよ」
「そう??。余計な事聞いたわね、ごめん」
「いいんだ。───失って尚芽生えたかけがえのない絆は、ちゃんと僕が覚えてるから」
「あんたって、ほんとに??」
ジュイネの言葉の意図する所はベロニカにはよく分からないが、自分の知らない出来事を独りで背負っているらしいジュイネをもどかしくも愛おしく想う。
「??すう」
(あ、寝ちゃった??って、元々あたしが休めって言ったんだっけ。───今はゆっくりお休みなさい、ジュイネ。あんたとはまだまだ、これから長い付き合いになるんだから??ね)
◇◆◇◆◇◆
(──あれ、いつの間にか寝てた。ん????)
おもむろに目を覚ましたジュイネの目線の見上げる先に、子供姿ではない大人姿のベロニカが。
「ふふーん、どおジュイネ、お望み通りにしてあげたわよっ?」
「!! 大人??の、ベロニカの、膝枕??」
「何赤くなってるのよ、可愛いわね」
「え、でも、大丈夫??? 魔力をかなり消費するんでしょ?」
「まぁね、けどあんたの為だしこれくらいはね」
「????」
「そ、そんなにまじまじ見つめないでよ。恥ずかしいじゃない!」
ぺちっとジュイネの額を片手ではたくベロニカ。
「あいたっ。??子供のベロニカは可愛くて、大人のベロニカは綺麗だね」
「へっ? そ、そんな事言ったって、何も出ないんだからね!?」
ジュイネの素直な言葉に、ベロニカは顔を真っ赤にする。
「ふふ、やっぱり大人ベロニカも可愛い」
「あぁもう、あんたあたしをおちょくってるでしょ───あっ」
「あ??いたっ」
ベロニカの身体が不意に縮んでいったと思うと、膝枕の支えを失ったジュイネは後頭部を軽く地面に打ちつける。
「あー、時間切れみたい??やっぱり長くは持たないみたいね」
「けど膝枕してもらえて休めたし、満足だよ」
「そう、ならいいけどっ。??じゃあそろそろ二人で家に戻ろうかしらね??って、あら????」
「ベロニカ??!」
立ち上がった拍子にふらついたベロニカを、寝そべっていたジュイネがすぐ身体を起こしてベロニカを支えた。
「あっはは??ごめん、ちょっとだけ疲れちゃったみたい」
「もしかして、僕が寝ている間中ずっと???」
「あんたの??そのサラサラな髪、ずっと地面につけっぱなしじゃ可哀想だと思っただけよ」
「ベロニカ??ありがとう。じゃあ今度は僕がベロニカを抱きかかえて行くよ」
言いながらお姫様抱っこをするジュイネ。
「わっ、ちょっと急にそれは反則よ??っ」
「疲れたでしょ、僕の腕の中で眠っ
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