守り導く者として
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「───ご覧下さいませジュイネ様、大きな鳥さんが優雅にお空を舞っていますわ??!」
「そうだねぇ、鳥は自由に空を飛べて気持ちよさそうだなぁ」
「??あのね、あれ普通に魔物よっ? 見分けつかなくてどうするのよ」
ぼんやりと空を眺める勇者のジュイネと妹のセーニャにベロニカは呆れる。
「あ、ジュイネ様??この素材使えそうですよ? 採取しておきましょう??!」
「何かよく分からないけど、持っておいたら役立つかもしれないもんね。あ、これも取ってこう」
「採取はいいけど、周囲に気をつけなさいよねっ」
不意打ちしてきそうな魔物を呪文で倒し、安全を確保しておくベロニカ。
「あら? スライムが群れをなしていて可愛らしいですわ??! 見ていて和みますねぇ」
「ほんとだねぇ??どこまで増えるんだろう、気になるから見守ってようか」
「ちょっと待ちなさいそれ、のんびりしてるとキングスライムになっちゃうわよ??!?」
「あ、そういえばそうでした。忘れていましたわ」
「??もうなっちゃったけど、大きくてさらにプルプルしててかわいいなぁキングスライム」
「呑気に見つめてる場合!? その大きなプルプルで押しつぶされるわよっ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「はぁ??あんた達のそのおっとりした所、ほんとにそっくりね」
「そうですか? ふふ??何だか嬉しいですわ」
「セーニャの方が、しっかりしてると思うけどなぁ」
「そんな、ジュイネ様の方がしっかりしてらっしゃいますよ」
「??おっとり同士が言っても説得力ないわね。全く、手のかかる妹がもう一人増えたみたいよ」
「妹が、もう一人????」
「あっ、ごめん??あんたの場合弟だったわ」
「ベロニカが、僕のお姉さん??。ベロニカお姉さま???」
「??あんたにそう呼ばれると調子狂うからやめなさい」
「ジュイネ様がベロニカお姉様の妹??いえ弟様なら、私からするとジュイネ様は兄と弟のどちらなのでしょう?」
「何でそういう話になるわけっ?」
「ベロニカとセーニャは双子だし、ベロニカが僕のお姉さんならセーニャも必然的にお姉さんになるんじゃ??。ってことは、セーニャお姉さまだね」
「わっ、私が??ジュイネ様の、お姉様??」
ジュイネに微笑まれ、恥ずかしげに顔を覆うセーニャを見て溜め息をつくベロニカ。
「??何か面倒くさいわ」
「私がジュイネ様を、お兄様??とお呼びしても構いませんよね??? ジュ、ジュイネお兄様??! きゃっ」
「僕がセーニャのお兄さまかぁ??。僕一人っ子だから、弟の立場にもお兄さんの立場にもなったことないし、新鮮だなぁ。あ、でも育った故郷で弟分み
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