暁 〜小説投稿サイト〜
DQ11長編+短編集
男装の勇者
第八話:過去と未来の行く末に
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
世界を救い直しに行くよ」

マルティナ
「待ってジュイネ、少し冷静になりましょう? 性急過ぎるわ、そんな簡単に決めていい事じゃないのよ。それに??時を遡るのを失敗する可能性だってあるのに」

シルビア
「そうよジュイネちゃん。魔王誕生後だろうとアタシ達、ジュイネちゃんと共有してきた色んな感情をそう簡単に忘れたくないわ??」

ロウ
「その通りじゃよ。確かに悲しい事が多過ぎた??だからこそ我々はそれを受け入れつつ前に進まねばならんのじゃ。何も、魔王誕生後の世界を無かった事にせんでも良い??。ましてお主一人に辛い記憶を背負わせるなど」

ジュイネ
「僕一人が魔王誕生後の世界を覚えてるくらい、どうってことないよ。だってそれは僕の勇者としての罪だから当然の事なんだ。??それより時の流れは待っちゃくれない、こうしてる間にも魔王誕生前に戻れなくなってしまう。だったら今すぐ」

カミュ
「待てっつってんだろジュイネ! せめて一晩考える時間作って冷静になれッ。??それでもお前一人時を遡るって覚悟が変わらなかったら、オレらはもう何も言わねぇ。だから───」

ジュイネ
「????。分かった、そうする」

グレイグ
「??では一旦皆で、復興中のイシの村に戻るとしよう」



 その夜、イシの村の桟橋にて。


カミュ
「他のみんなとは、一通り話し合ったのか?」

ジュイネ
「うん??。グレイグとはまだちゃんと話せてないけど」

カミュ
「おっさんなら、神の岩の麓に向かってったぜ」

ジュイネ
「??セーニャにすら、僕一人で過去に戻るのを反対されちゃった。あんなにベロニカとまた会いたがってたのに」

カミュ
「そりゃそうだろ、自分は過去に行けない上に勇者のお前だけは行けるが??万が一時を遡るのに失敗して時の渦に?まれたら、永遠に時の狭間を彷徨う事になるらしいからな」

ジュイネ
「最初は、ベロニカだけを蘇らせることに抵抗感じたけど??魔王誕生前に戻って、ベロニカや多くの人々の命も失わずに済むなら僕はやっぱり時を遡ろうと思う。例え時の狭間を永遠に彷徨うことになっても、後悔は無いよ。それに??過去に戻れたら、勇者としての失敗を無かったことに出来るんだし」

カミュ
「そりゃ違うな??お前は自分の罪だと感じている勇者としての失敗を一人で背負い続けるつもりなんだろ。時を遡れないオレ達は、世界が巻き戻されたら魔王誕生後の世界を忘れちまうからな」

ジュイネ
「─────」

カミュ
「なぁ??やめちまえよ、お前は“ここ”に居ろ。ベロニカの想いを無駄にすんな、あいつはオレ達を??お前を命懸けで守った事を後悔なんかするわけねぇし、自分が死んだ事実を無かった事にしてほしいとも思ってるはずがね
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ