男装の勇者
第八話:過去と未来の行く末に
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ちている可能性もあるのう」
カミュ
「おっしゃ、この周辺をくまなく探してみるとしようぜッ」
セーニャ
「はい??!」
シルビア
「セーニャちゃん、焦っちゃダメよ。じっくり探してみましょ」
マルティナ
「??グレイグは、ジュイネの傍に居て頂戴。私達は神秘の歯車を探すから」
グレイグ
「───ベロニカを蘇らせられたとして、お前はどんな顔をして会えばいいか分からないのだろう」
ジュイネ
「それは、そうだよ。??顔向けすら、出来ないよ。言葉をかけるにしても、謝る事しか思い浮かばないし」
グレイグ
「俺も、そうかもしれん。いや??相手はベロニカではないのだが」
ジュイネ
「分かってるよ。グレイグからしたら??そうだよね」
カミュ
「おい、それらしいもん見つけたぜ!」
セーニャ
「神秘の歯車、これでお姉様を───ですが、『失われた時の化身が集う忘却の塔を目指すべし』とは、どこなのでしょうか」
カミュ
「実はな、もう一つ気になってたんだが??ケトスに乗ってる時、命の大樹の北に寂れた塔のある場所を見つけたんだ。そこに行ってみねぇか?」
ジュイネ
「ケトスでしか降りられない場所なら??僕しか呼べないケトスを僕が呼ばなかったら、行く必要ないよね」
セーニャ
「???分かりました。私一人、例え時間がかかっても自力で命の大樹の北の寂れた塔に向かいますわ」
別段感情を露わにした訳ではなく、毅然とした態度でジュイネに言い切るセーニャ。
ジュイネ
「───??無理はさせられないよ、セーニャまでどうにかなったりしたら僕は僕を許せないし。分かったよ、ケトスを呼んで寂れた塔に向かおう」
忘れられた塔、とこしえの神殿。そこには時の番人なる者がおり、失ったものを取り戻すには世界ごと時を巻き戻す必要がある事を知る。
それにより魔王が誕生する前の時間に戻れるとも知った一行だが、現在の記憶を持ったまま時を遡れるのは只一人???勇者であるジュイネだけだった。
セーニャ
「そんな??、ジュイネ様以外は時を遡れず、私達は世界の巻き戻しによって今ある記憶を忘れてしまうのですか???!」
グレイグ
「何とか、ならないのか??! それでは、魔王誕生後の辛い記憶をジュイネは只一人背負う事になる??ッ」
ジュイネ
「───いいんじゃないかな、それで」
カミュ
「お前、何言って」
ジュイネ
「だってそうでしょ。あの時より強くなった今の僕が時を遡って、魔王が誕生するのを阻止すれば??僕らはベロニカを失うこともないし、多くの人々の命も失わずに済む。いい事だらけだよ、魔王誕生後の世界を無かったことに出来るなら───僕は迷わず
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ