男装の勇者
第七話:仲間と共に歩む道
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イグ
「ロウ様、もう限界です! 勇者の星の文字を調べている場合では───」
ロウ
「もう少しじゃ、もう少しだけ待ってくれい! うぬぅ??ニ、ズ、ゼ、ル??ファ??」
ジュイネ
「(あの黒い生き物が、勇者の星を意図的に落下させてる??? だとしたら、止めなきゃ)」
剣を引き抜いたジュイネは黒い生き物に不意打ちを食らわせようとする。
黒い生き物
『ジャマヲスルナ??出来損ナイメガ』
ジュイネ
「?! うわぁっ」
黒い生き物の触手に鋭く弾かれるジュイネ。
ファーリス
「ジュイネさん、大丈夫か??!? 何もない場所に剣を振り翳したりして尻もちまでついて、どうしたっていうんだい?」
仰向けに寝ていたのからすぐ起きてジュイネの元に行き、心配するファーリス。
ジュイネ
「だって、“あれ”を止めなきゃ大変なことが起きそうな───」
その時だった、落下する勇者の星へ向け猛スピードで迫る禍々しいオーラを纏った存在が現れたのは。
“それ”は、瞬時に勇者の星を真っ二つにし、そこから起きた衝撃波によって真下に居た者達は吹き飛ばされそうになるが何とか堪え、凄まじい砂埃が収まってきた所で目を開け顔を上げると、迫っていた紅い勇者の星は嘘のようにその姿を消し、すっきりとまではいかないにしても空は明るさを取り戻していた。
ジュイネ
「な???何だったんだろ、今の」
ファーリス
「救世主───きっと救世主だよジュイネさん! 勇者の星の落下を、救世主が防いでくれたんだ!!」
ジュイネ
「(そうなの、かな??。姿はよく分からなかったけど、一瞬見えた禍々しい剣のようなものが??魔王の剣にされた勇者の剣だったような───だとしたら、あいつは)」
ファーリス
「ジュイネさん??震えてるよ? もうここの脅威は去ったんだから大丈夫さっ! 誕生したらしい魔王だって、あの救世主様が何とかしてくれるんじゃないかなぁ!」
ジュイネ
「(????。それだと勇者の僕は、必要ないよね。あの黒い生き物が言ってた出来損ないって??そういうこと、かな)───ねぇファーリス、いつまで僕を抱き込んでるつもりなの? そろそろ離してくれないかな」
ファーリス
「え? いやーだってほら、勇者の星が救世主に斬られて爆発した時の衝撃から君を守る事で頭が一杯だったからさ??」
ジュイネ
「それには感謝してるけど??そ、そんなに顔近づける必要ないよね」
ファーリス
「そうかい??? ボクとしてはもっと君とお近づきに」
グレイグ
「そこまでだ、ファーリス王子」
グレイグがまたファーリスをジュイネから引き剥がした。
ファーリス
「もー、グレイグ将軍ってば空気読んで下さいよー。?
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