男装の勇者
第七話:仲間と共に歩む道
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く一気に切ったんだ。どこか吹っ切れたみたいだった」
グレイグ
「??そうか」
ジュイネ
「杖に込められていたベロニカの魔力も受け継いで、とてもしっかりしたセーニャになったよ。僕も??見習わなきゃ」
グレイグ
「お前も、髪を短くするつもりなのか?」
ジュイネ
「同じことをしても、セーニャと同じようになれるわけじゃないよ。ずっと、悲しんじゃいられないことは分かってるから??僕も僕なりに、強くなるしかないんだ。ベロニカが僕らに託した想いを、無駄にしないために」
グレイグ
「そうだな??。俺は世界の異変後にお前達の仲間となったから、ベロニカの事はよく知らないのだが??それでもお前達の絆の強さは判るつもりだ。だからこそ??あの場で何も出来なかったばかりか、あの少女に命懸けで助けてもらった自分が余りにも不甲斐なくてな」
ジュイネ
「何も出来なかったわけじゃないでしょう、僕を守ろうとしてくれたし」
グレイグ
「結局は護れなかったのだから、何も出来なかった事に違いはない。??俺がベロニカに報えるとしたら、それはやはりお前を??お前達を全身全霊を持って護り抜く事だ」
ジュイネ
「───だからって、居なくなるようなことは許さないからねグレイグ」
グレイグ
「??!」
ジュイネ
「もうこれ以上誰かを??仲間を失うなんて絶対にイヤだ。僕もグレイグを、みんなを全力で守るんだ。ベロニカみたいには、絶対にさせない??っ!」
ジュイネは声を震わせ堪えきれず、ぼろぼろと涙を零しそれを目にしたグレイグはジュイネをそっと抱き包む。
グレイグ
「約束しよう、ジュイネ??俺はお前の傍から居なくなったりはしない。お前は俺にとって、“剣たる主”でもあるのだ。その盾である俺は、お前を決して一人にはさせぬよ」
??翌日、長老ファナードによるとゼーランダ山頂の勇者の峰でベロニカがフルートを吹いている夢を見たらしく、何か意味があるのではと皆で勇者の峰に向かい、セーニャが天空のフルートを吹いてみたが何も起こらず、しかしジュイネが渡されたフルートを手にした瞬間それが眩く光り出し、見る間にフルート自体が伸びていって何故か先端に釣り針が付き、それが勢いよく釣り糸と共に勇者の峰の雲海に垂れ下がった。
ジュイネ
「えっ、どうしてフルートが釣り竿みたいに───わわっ?!」
身体ごと持っていかれそうなほどの引きを感じ、踏ん張るジュイネだが一人では到底困難だった。
セーニャ
「ジュイネ様、大丈夫ですか??!? お手伝い致しますっ」
カミュ
「オレも手伝うぜ!」
マルティナ
「私もよ!」
シルビア
「大物が釣れそうな予感ねん!」
グレイグ
「俺も手を貸すぞッ!」
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