男装の勇者
第七話:仲間と共に歩む道
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『オレがお前にとって“光”だと??? 太陽とどう違うというのだ、オレと悪魔の子は同等だとでも言うつもりかグレイグ』
「俺を導いてくれた“輝き”なのは違いない??。故郷を失い、孤独だった俺に友として寄り添い光をもたらしてくれたホメロス。??第二の故郷すら滅ぼされ魔物の巣窟と化し、自責の念から己を傷付けるようにしか闘えなくなった俺に希望を灯してくれたジュイネの存在───どちらも俺にとって、かけがえのない“輝き”なのだ」
『???下らんな、もう何もかも遅い。何一つ取り返しはつかない。最早オレは闇の存在??お前の求める光は、既に消え失せている』
「俺はな、ホメロス。お前がもたらしてくれる光を目指したからこそ強くなれたのだ。お前が居なければ??今の俺は存在しない」
『ならば今のオレも、お前が居なければ存在しなかったという訳だ。??お前が強くなればなるほど、賞賛を浴びれば浴びるほどオレは、お前のように───』
そこへ、清らかな竪琴の音色が微かに流れてくる。
『お喋りはここまでのようだ??グレイグ。現実に戻り、そろそろ決着をつけるとしよう』
「???!」
─────────
───────
「ごめんベロニカ、僕はまだ??死ねないんだ」
「はぁ? 何言ってるのよ」
「魔王を倒したって、僕の償いは終わらない。むしろそこから、本当の償いが始まると思ってる」
「????」
「死んでもきっと償いきれない??。ならせめて、“本当の死”が訪れるまでは───世界に償い続けるから」
『??償いなど、自己満足に過ぎぬ。もしくは気休めか。そのような事の為に、犠牲になった多くの者達は余りに不憫だな』
ベロニカの姿のまま声だけ男性のものに変わり、それと同じくして竪琴の音色が聞こえ始める。
『さて、この姿も飽いたな??。分散していたチカラを集約し、本来のチカラを持ってお前達を葬ろう。魔王ウルノーガ様の元へ向かわせる事なく、な??!』
悪しき幻影から全員が目覚め、魔の者と化したホメロスも姿を現し、激しい闘いの末ホメロスを討った。
最期にグレイグにしか分からない言葉を残し、ホメロスは消滅して後に残ったのはシルバーオーブと、誓いのペンダントだった。
そして魔王の元へ向かう直前の場所で何故か倒したはずの六軍王が集結しジュイネ以外の仲間達を拘束。
しかし仲間達は強い心を持って拘束を解き、六軍王も今度こそ消滅。
残すは、魔王のみだった。
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