男装の勇者
第七話:仲間と共に歩む道
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、私はここにいます。お姉様??!」
ベロニカの姿に駆け寄り、身を低めて心配そうに顔を覗き込むセーニャ。
ベロニカ
「あぁ、やっと逢えたわセーニャ。あたし、ずっと寂しかったのよ。あれからずっと??魂がこんな所に閉じ込められて」
セーニャ
「お姉様??」
ベロニカ
「ねぇセーニャ??勇者を守り導く使命なんて忘れて、あたしの傍にずっといなさい。勇者の傍に居たって、あたしみたいに殺されるだけ??何も残らないわ」
セーニャ
「ふふ??イヤですわお姉様、私とお姉様は常に傍に居るではありませんか」
ベロニカ
「????」
セーニャ
「私とベロニカお姉様の魂は、既に一つとなっています。ですから??今目の前にいる“あなた”は、私のお姉様ではありませんね」
ベロニカ
「─────」
セーニャ
「でも、ありがとう??」
ベロニカ
「!?」
セーニャはベロニカの小さい身体を抱きとめる。
セーニャ
「嘘でも構わないのです。こうして??お姉様のお姿を目にする事が出来て、私は嬉しいですわ」
─────────
───────
「あらカミュ、久しぶりね」
カミュ
「お、お前??ベロニカ、なのか?」
ベロニカ
「何よ、大人姿じゃあたしか分かりづらいかしら」
カミュは目の前に突然現れた、子供の姿ではない胴と手足の長い大人の姿のベロニカに驚きを隠せない。
カミュ
「分かりづらいっつーか、面影はあるけどよ??。つかお前、偽物だろ。死んじまったベロニカが、そう簡単に出て来るわけねーしな」
ベロニカ
「相変わらず、失礼しちゃうわね。??あたしの魂は、この天空魔城に囚われてるの。この城に居る限りは、大人姿になるのも容易だし短い間なら実体化も出来るのよ?」
カミュ
「囚われてる割に、随分自由なもんだな」
ベロニカ
「難しく考える事ないわ。だから??ねぇカミュ、大人姿のあたしと楽しい事しない?」
妖しげな表情で胸元を緩める仕草をする大人姿のベロニカ。
カミュ
「??興味ねぇな。それより仲間と合流してぇんだが、オレ達を天空魔城の奥地ではぐれさせたのは“お前”かッ?」
ベロニカ
「知らないわよそんなの。───あたしには興味ないけど、ジュイネには興味あるのよね、あんた」
カミュ
「????」
ベロニカ
「自分が記憶を失ってるのをいい事に、男装してる彼を黄金城で暴いて蹂躙するの、楽しかったでしょ」
カミュ
「!? 何で、それを」
ベロニカ
「アハハ、何でかしらねぇ、天空魔城からだと色々見えるみたいなのよ」
カミュ
「─────。もういい、ベロニカの姿してようがテメェは偽物だ。さ
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