男装の勇者
第五話:奪われしチカラ
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い事がある??。とりあえず、テントから出て来てくれないか」
貴族らしき男性がそう伝えて来た為、ジュイネはテオのお古であるいつもの装備に着替え、グレイグの上着は丁寧に畳んでおきテントから出る。
??すると比較的開けた場所で待っていたと言わんばかりに男女問わず子供も含め多くの人々に取り囲まれる。
ペルラ
「ちょっと、何のつもりだい? うちの子を取り囲むなんてやめておくれよ」
エマ
「そうよ、どういうつもりですか?」
男性
「アンタ達は黙っててくれ。??我々は、“勇者様”に用があるんだ」
ジュイネ
「????」
女性
「わたし達はこの砦になった村の出身じゃないし、様々な場所からここに逃げ集まってきたのよ。英雄グレイグ様の助けもあってね」
ジュイネ
「─────」
ジュイネはこの時内心怯えていた。何を言われるかは、何とはなしに分かっていた。
女性
「ここに来る前に魔物に襲われて??、その魔物が言ってたのよね。───魔王を誕生させて世界を崩壊に導いたのは他でもない、悪魔の子である勇者だって。呪うなら勇者を呪えって。その魔物は、駆けつけてくれた英雄グレイグ様が倒してくれたけど??アナタのせいなんだ。わたしの家族がみんないなくなったのは」
ジュイネ
「???っ!」
中年男性
「俺の奥さん、大樹の崩壊に巻き込まれて死んでしまったよ。はは、料理上手な奥さんだったんだがなぁ。??どこぞの無能な勇者のせいで、奥さんの手料理がもう二度と食べられなくなってしまったよぉ」
女の子
「あたしのおとおさん、ユーシャさまのせいでしんじゃったの??? ねぇ、どうしてっ?」
女性
「私の、私の子供を返して??返してよ! まだ生まれたばっかりだったのに、魔王なんか誕生させた勇者のせいで、こんな───!!」
ジュイネ
「??───」
ジュイネを取り囲んでいる人々が、じりじりと距離を詰めてくる。
エマ
「やめて、魔王が誕生したのはジュイネのせいなんかじゃ??」
ペルラ
「そうさ、そんなにあたしの子のせいにしたいなら母親であるあたしを恨みな!」
ジュイネ
「ダメだよエマ、お母さん??。これは、魔王を誕生させた勇者である僕の責任なんだ。二人は??全然関係ないから離れていてよ」
男性
「分かってるじゃないか勇者サマよ。何かヤバいもんに取り憑かれてたデルカダール王の言う通りだったなぁ、“勇者は災いを呼ぶ悪魔の子”だって!!」
一人、また一人と、ジュイネを強く蹴りに掛かる。
ジュイネ
「??! ??っ」
ペルラとエマ以外の元のイシの村人が異常事態に気づきジュイネへの暴力を止めに入るが、狂気に走る他国や他の村の人々の方が数多く劣勢
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