男装の勇者
第四話:王女と王子と騎士と
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ベロニカ
「───ここが、16年前に魔物の大軍に滅ぼされてしまったユグノア王国ね。話には聞いていたけど、瓦礫ばかりで酷い有様だわ??」
シルビア
「生き残った人も、殆ど居なかったみたいね??。王様と王妃様も、その時に亡くなられたそうよ」
カミュ
「何だってそんな??ジュイネは生まれて間もなかったってのに。魔物共なんぞに勇者が生まれた意味が理解出来んのかよ、ぜってーそいつらをけしかけた元凶が居るはずだぜ」
ジュイネ
「?????」
セーニャ
「ジュイネ様、その??何て言っていいのか分かりませんが、気をしっかり持って下さいね??。私達が、付いてますから」
ジュイネ
「うん??。───!?」
一瞬、ジュイネの意識に顔の見えない甲冑姿の戦士らしき風貌が頭によぎり、何か訴え掛けられている感じがしたがすぐに意識から消えて目眩を覚え、現実に引き戻される。
ベロニカ
「ちょっとジュイネ、ふらついてるけど大丈夫なの??!? ショックが大きいなら、この場を離れた方がいいわ」
カミュ
「そうだぜ、ここに呼び出したじいさんから虹色の枝は何とか渡してもらうからお前は??」
ジュイネ
「いや??大丈夫だよ、一瞬だけ目眩がしただけだから。それにロウさんは、僕宛に手紙を置いてったんだし虹色の枝を渡してくれるにしても、僕が居ないとダメなんだと思う」
シルビア
「そうねぇ??じゃ早いとこロウちゃんを探しましょ。王国の出入り口付近に居ないとなると、もっと奥の方に行かないといけないかしらね」
セーニャ
「そうですね??魔物もうろついていますし、気をつけて進みましょう」
───────────
───────
ベロニカ
「参ったわね??お城へ向かう道が多くの瓦礫に塞がれてこれ以上進めないわよ?」
カミュ
「回り道出来るとこはねぇのか? あのじいさん、もっと具体的な場所指定しておけよ??」
ジュイネ
「うーん??」
???
「ピキー! そこのヒトたち、こまってるの?」
ジュイネ
「えっ?」
可愛らしい声に振り向くと、井戸の傍に一般的なスライムが佇んで居た。
スライム
「ピキー! ぼくは悪いスライムじゃないよ。この井戸の中を通れば、お城のあった場所に行けるよ。おじいさんとおねえさんも、通って行ったよ!」
シルビア
「あら、その二人ってやっぱりロウちゃんとマルティナちゃんかしらね」
セーニャ
「きっとそうですわ、改心している魔物さんの言う事は信用出来ますし井戸の中を通ってみましょう」
カミュ
「??ホントに改心してんのか?」
ベロニカ
「たまーに居るのよね、こういう魔物。まぁ信用してあげましょ」
井戸の中を通っ
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