男装の勇者
第四話:王女と王子と騎士と
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た先は瓦礫の山の向こう側だったらしく、ほぼ外壁だけ残した城跡周辺に行き着くと謎の老人ことロウが佇んで居た。
ロウ
「??待っておったぞ」
ジュイネ
「ロウさん??」
カミュ
「さぁ、ここまで来てやったぜ。つか何のつもりだよじいさん、こちとら早いとこ虹色の枝を手に入れて先に進みたいんだがな」
ロウ
「それは、ジュイネが勇者としての使命を果たす為に必要だからか?」
ベロニカ
「あらおじいちゃん、ジュイネが勇者だって分かるのね?」
ロウ
「アザに見覚えがあってな??確信した時は心の臓が止まるかと思ったわい」
シルビア
「そういえば仮面武闘会決勝で防御態勢をとったジュイネちゃんに釘付けになってたものねぇ」
セーニャ
「あの??ロウ様、一緒に居たはずのマルティナ様はどちらに?」
ロウ
「姫には、ある準備をしてもらっておる。?ジュイネよ、お主をここに呼んだのは他でもない、生まれ故郷であるこの地を訪れてほしかったのじゃ」
ジュイネ
「(僕の生まれた場所??ユグノア王国)」
ロウ
「付いてきてくれんか、まずはお主に会わせたい者達がおる??」
カミュ
「女武闘家の他に誰か居んのか???」
ジュイネ
「????」
ロウは一つの墓石が建てられている場所までジュイネ達をいざなった。
ベロニカ
「お墓??なのよね、白い花が一杯添えられてるわ」
ロウ
「この墓の下に、眠っている訳ではないのじゃが??墓を建てずにはおれなくての。わしの娘と、その婿殿の名を刻んでおるのじゃ」
ジュイネ
「(エレノア??アーウィン??まさか)」
ロウ
「ジュイネ??お主の母親と父親じゃよ」
セーニャ
「それでは、ロウ様はジュイネ様の───」
ジュイネ
「(僕にとって血の繋がった祖父が、生きていた??)」
ロウ
「余程、良識のある人物に拾われ育てられたと見た??。立派に、なったな。髪質はエレノアに、目元はアーウィン似じゃな」
ジュイネ
「(何て、返せばいいんだろう。うまく言葉が見つからない)」
ロウ
「両親に、祈ってやってくれんか。お主が健やかに育った事を、誰よりも喜ぶじゃろうからな」
ジュイネ
「??うん」
墓前で手を合わせ目を閉じて実の両親を想い、他の仲間もそれに習って祈りを捧げる。
ロウ
「───わしらはこの十六年間、ユグノア王国を滅ぼした元凶を突き止めようと奔走した。そんな中デルカダール王は勇者は悪魔の子などと吹聴する始末??裏で何かが暗躍しておるのは確実じゃ」
ジュイネ
「???」
ロウ
「しかし??本当によく生きていてくれた、ジュイネ。我が愛しき孫よ??。お主にはこの滅んでしまっ
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