男装の勇者
第二話:騎士たる者の誇り
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アタシ、旅芸人のシルビアって言うの」
ジュイネ
「(わっ、??え? もしかして昨日サーカスに出てた)」
シルビア
「出場するはずだった人が出られなくなっちゃって、アタシが代わりに出場する事になったの〜。??正々堂々と闘いましょうね?」
ジュイネ
「????」
兜の中、声は出さず頷く。
ジュイネ
「(すごく装飾の派手な馬に乗ってるけど??、あの馬見るからに鍛練されてる気がする。これは??強敵かも)」
ファーリス杯馬レースは後半、旅芸人シルビアと影武者ジュイネの一騎打ちとなった。後一歩、という所で影武者のジュイネは及ばず二位となる。
ファーリス王子
「すごいじゃないかジュイネさん! 正直馬レースって今までほとんど興味なかったけど、ジュイネさんの勇敢な走りは胸を打ったよ??!! これなら父上と母上も民も満足してくれた事だろう、本当に感謝しているよっ!」
ジュイネ
「それは??よかったです」
シルビア
「失礼しますわね〜! ファーリス王子の勇敢な走りにアタシ感動しちゃって??アラっ」
ジュイネ
「(???王族の控え室にいきなりあの旅芸人さんが入って来て、僕と王子が今兜以外同じ格好してるのがバレちゃった)」
ファーリス王子
「─────」
呆気にとられた顔の王子。
シルビア
「もしかしてさっきの勇敢な走りは、影武者ちゃんだったのかしら〜? 残念だわ〜王子ちゃん、正々堂々とファーリス杯に出場しないなんて」
ファーリス王子
「??あんたに何が分かるんだ、ボクはこの国の王子として民や父上と母上の大きな期待に応えなきゃならないんだ、どんな手を使っても!」
ジュイネ
「(ファーリス王子に掛かってる重圧は、相当なものなんだな??。僕も王子として生きていたら、こんなふうに苦しんだのかな)」
シルビア
「アナタねぇ??このままじゃ本当にダメになるわよ?」
ファーリス王子
「うるさい、出て行ってくれ!! か、影武者を使っていた事は、黙っていてほしいが??何か、望む物はっ?」
シルビア
「無いわよそんなの。強いて言えば??ウフ、今はやめておくわ。影武者ちゃんは見なかった事にしておくわねん、アデュ〜♪」
ファーリス王子
「何なんだ、あの人は??。と、とにかく今度はボクがみんなの前に馬に乗って出ないと??走るわけじゃないから、乗ってるだけで大丈夫だよな??? 虹色の枝の件はファーリス杯の閉幕式が終わってからだね、それまでは着替えて外で待っていてくれたまえ。使いの者を寄越して改めて城に招くから。それじゃジュイネさん、お疲れサマディー!」
ジュイネ
「お、おつかれ??サマディー????」
ジュイネは私服に着替え直し、王族の
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