暁 〜小説投稿サイト〜
DQ11長編+短編集
男装の勇者
第二話:騎士たる者の誇り
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けで話すなんざ??ぜってぇ何かあるだろ」

セーニャ
「私には特に、悪い方のようには見受けませんが??」

ベロニカ
「虹色の枝を交換条件にしてる時点で怪しいじゃないのよ」

ジュイネ
「大丈夫だよ、僕が何とかするから??。みんなに助けられてるばかりじゃいけないと思うし」

カミュ
「しょうがねぇな??何かあったらすぐ逃げろよ。オレ達はファーリスに気付かれないようにサーカステントの近くに待機してるからな」


 夜になり、城下町のサーカステント入口付近へ向かうとそこには黒いフードを被った姿の王子が居た。

ファーリス王子
「───やぁ、待ってたよジュイネさん」

ジュイネ
「は、はい??それで、話って」

ファーリス王子
「まぁまぁ、中に入ろうじゃないか。今ちょうど有名な旅芸人の見せ場みたいだからね、盛り上がってる所だしそれを観賞しつつ話そう」


旅芸人
「〜〜〜♪」

ジュイネ
「(すごいナイフ捌き??見とれちゃうなぁ)」

ファーリス王子
「??そろそろ本題に入ってもいいかな?」

ジュイネ
「あ、はい、どうぞ??」

ファーリス王子
「キミ、馬に乗れるかい?」

ジュイネ
「???? 乗れます、けど」

ファーリス王子
「もしかして、結構得意だったり???」

ジュイネ
「えぇ、まぁ??小さい頃から慣れてます」

ファーリス王子
「それは良かった! これ以上の適任は居ない! ファーリス杯を目前にしてボクはなんて運がいいんだっ!」

ジュイネ
「?????」

ファーリス王子
「あぁ、一人で興奮してしまってすまない。??実はボク、まともに馬に乗る訓練をしてなくて馬レースに出場するほどの走りなんて出来ないんだっ」

ジュイネ
「えっ?」

ファーリス王子
「だからキミにボクの影武者になってもらって、ファーリス杯に出場してほしいんだよっ」

ジュイネ
「そ、そんな??見た目ですぐバレますよね」

ファーリス王子
「そこの所は心配要らないよ、専用の鎧と兜に身を包むからね。ボクとキミの背丈はほぼ一緒だからバレないよっ」

ジュイネ
「王子の影武者、となると??やっぱり、優勝しなきゃいけないですよね??」

ファーリス王子
「それはまぁ出来れば優勝してもらいたいけど、そこまでは望まないよ。勇敢な走りさえ観客や父上と母上に見せれば、順位は関係ないからねっ」

ジュイネ
「(そんなものなの????)」

ファーリス王子
「どうかな、やってくれるかいジュイネさんっ? ボクのお願いを聞いてくれたら、虹色の枝の件をボクが直に父上に掛け合ってあげるよっ?」

ジュイネ
「(これは??断れないやつだ??)」

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