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DQ11長編+短編集
男装の勇者
第一話:勇者として立つ宿命
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セーニャ
「そんな、お姉様??魔力が上手く戻らなかったのですか??」

 がっくりと膝を落とすセーニャ。

ベロニカ
「ふふん、そんな訳ないでしょセーニャ。??ほらっ!」

 得意げに人差し指から勢いよく炎を上げて見せる。

ベロニカ
「頭の先からつま先まで魔力がギンギンにみなぎってるわよっ!」

セーニャ
「まぁ??! ですが、姿が元に戻らないのは───」

ベロニカ
「うーん、年齢までは戻らなかったみたいね??。まぁ若返ったと思えば儲けものよっ」

セーニャ
「ふふ、そうですわね??またこうして可愛らしいお姉様と居られるのも嬉しいですわ」

カミュ
「妹が見つかって、魔力も戻って良かったな。??にしてもさっきの魔物、妙な事抜かしてたな。魔王がどうのだとか───」

ジュイネ
「そういえば、デルカダールの王が言ってた??魔王と勇者は表裏一体だって」

ベロニカ
「??そうそう、妹を見つけたらあんたに話したい事があるって言ったの覚えてる?」

ジュイネ
「え? うん??確かそう言ってたね」

ベロニカ
「───私達は、聖地ラムダより遣わされた双賢の姉妹。命の大樹に選ばれし勇者を、守り導く者」

セーニャ
「───私達は、聖地ラムダより遣わされた双賢の姉妹。命の大樹に選ばれし勇者を、守り導く者」

ジュイネ
「???!?」

カミュ
「な、何だ二人して急にかしこまって??調子狂うな」

ベロニカ
「詳しい事は取り敢えずホムラの里に戻ってから話すわ。??迷子の女の子の父親もここに捕まってるはずなのよ、助け出してあげましょ」

 四人はホムラの里に戻り、迷子の女の子とその父親を再会させ、一旦一晩休んでから改めて話をする事に。

ベロニカ
「───ジュイネ、あんたが勇者なのは左手の甲のアザ??勇者の紋章を目にした時からあたしは確信していたわ」

セーニャ
「その瞳に宿る、暖かな優しい眼差し??ジュイネ様は、間違いなく命の大樹に選ばれた勇者様なのですわ」

ジュイネ
「そう、言われても??。デルカダールの王様には、魔王と勇者は表裏一体で災いを呼ぶ悪魔の子と言われたし??」

ベロニカ
「それは間違いね、勇者が魔王を生むわけないでしょ。その王様は何を勘違いしてるのかしら??誰かに吹き込まれたのかしらねっ?」

セーニャ
「私達双賢の姉妹は、勇者様を命の大樹に導く使命があります。ただ??、長い年月の中で命の大樹へ向かう術は失われています。それを探し出すのも、私達の使命の一つなのです」

カミュ
「何だって今の時代、勇者が生まれたんだ?(まぁオレにとっちゃ好都合なんだが)」

ベロニカ
「それは??やっぱり世界に危機が訪れている
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