男装の勇者
第一話:勇者として立つ宿命
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地下牢にて
グレイグ
「(───我が王は、それなりの拷問に処してから牢にぶち込めと命じられたが)」
ジュイネ
「????」
グレイグ
「(このようなまだ、青年と呼ぶにはいたいけな少年を拷問に掛けるのは忍びない??。本当に災いを呼ぶ悪魔の子、なのだろうか)」
後ろ手に縛られ、両膝をつかされ俯いている青年を哀れみの目で見やる。
デルカダール兵
「将軍、どこからやりましょうか? やはり服は脱がせた方が」
グレイグ
「それはやめてやれ。??着たままでもやりようはある」
デルカダール兵
「そうでしょうかね?? と言いますか、こいつは“どっち”なのでしょうか。勇者と名乗る者のイメージは大体男ですが、こいつは男にしては明らかに線が細すぎやしませんか? 髪はサラサラで顔も??、どう見ても女子寄りですし」
ジュイネ
「???っ」
兵士に顎を掴まれて顔を無理矢理上げられる。
デルカダール兵
「男か女か確かめるにはやはり、脱がせた方が早いのでは??」
グレイグ
「やめろと言っている。??男か女かはどうでもいい」
デルカダール兵
「そうは言いましても、男か女かでやりようは変わってきますからねぇ」
グレイグ
「どういう事だ?」
デルカダール兵
「それは将軍、攻める箇所も違ってくるでしょう。??お言葉ですが将軍であらせられるのに、拷問に関してはそれほど知識はないように見受けますね?」
グレイグ
「それは??」
デルカダール兵
「あぁ、拷問に関してはホメロス様の方が専売特許でしたか! しかし今ホメロス様は悪魔の子の育った村を焼き払いに向かってますからねぇ、村人もただでは済みませんね」
ジュイネ
「??!? どうして、村を焼き払う必要が??村のみんなを、どうするつもりなんだ??! ?っ」
兵士に一度強く身体を蹴られる。
デルカダール兵
「黙れよ小僧、いや小娘か? ともかく悪魔の子の育った村など焼き払って浄化するのが当然だろう! ??ホメロス様の手に掛かれば、村人全員も皆殺しだろうなぁ?」
ジュイネ
「やめろ??!! それは、やめて??下さい、お願いだから??っ」
デルカダール兵
「ハッハッ! 悪魔の子にお願いされてもなぁ? そもそも村を探しに向かわれたのがホメロス様で良かったと思え。あの方がお前を拷問するとなったら、それはそれは目も当てられないほど酷い目に遭うだろうよッ!」
二度、三度兵士から蹴りを入れられる。
ジュイネ
「うぅ??っ」
グレイグ
「????」
デルカダール兵
「大体なぁ、お前が何も知らずにデルカダール城にノコノコやって来て勇者だと名乗り出さえしなければこうはならな
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