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あいつの女ということに強引にさせられて
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が余計なことを言ってきた。

「ほら 妹さんも こう言ってるよ 別に ナンパってんじゃぁないし 安心して」

 その言葉を聞きながら、私はなんにも言わないで、いちごの手を引いて、ビーチマットと波打ち際に向かった。

「お姉ちゃん あの人 気分悪くしたかも知れないよ 空気入れてくれたのにー」と、波に揺られながら、いちごが不満げに言ってきた。

「あのさー 何にも、知らない人じゃぁない 慣れ慣れしくさー」

「だって 誰だって、最初は知らないじゃん 親切にしてくれたのに・・」と、少し離れたとこで海に入って空のペットボトルを投げ合って、遊んでいるさっきの男の人達に向かって手を振り出したのだ。

「いちご なにを・・ あんたって子はー」

「うふっ 振りかえしてくれたよ」

「バカ あたりまえじゃあない こんなに可愛い娘なんだから・・向こうだって」

 それをきっかけに、私達が砂浜にあがって休んでいる時も、近くに寄ってきて、何かと話し掛けてきた。主に、いちごがベラベラと相手にしてしまって、私達の年とか、私が会社員で、いちごが来年大学をめざしていることとか話してしまった。だけど、その後も例のペットボトル投げに付き合わされてしまったり、いちごは、ひとりの男の子と一緒にマットを持って海に入ったりしていた。私も誘われたけど、一緒にマットに乗るのはごめんだと、ひとりで泳いでいたら、男の子達も私のまわりを泳ぐようにして、話し掛けてくる。

「すぐりちゃん すごいね 泳ぐの達者なんだ」

「えぇ まぁ 小さい頃から なんとなく」私は、すぐりちゃんとか言われて、おそらく、鳥肌が立っていたと思う。私がそっけない返事ばっかりなので、男の子達もいちごばっかり構っていた。

「俺等 これから、帰るんだよ 残念だね 仲良くなれたのに・・」

 私は、別に、仲良かったつもりはないんだけど、いちごは、別れ際に連絡先を教えていたみたい。ひとりは、いちごが受けてみようと言っていた大学の学生だったというせいもあるのだろう。

 ホテルに帰って、先にお風呂に行くと、海が見渡せる大浴場で

「お姉ちゃん おっきいね ほら、海見えるよ」と、いちごははしゃいでいた。

「いちご だいぶ 日焼けしてしまったね」

「お姉ちゃん だって 足 赤いよ」

 私達は、ラシュガード着ていたんだけど、いちごは、海に入る時には脱いでいたので、腕も脚も赤かった。ふたりとも、ホテルの浴衣に着替えて、誰に買うというあてもないまま、お土産コーナーを物色した後、夕食に・・もちろん、初めてであろう豪華なお料理を見て、いちごは、感激していた。

 夕食の後、いちごは、少し、勉強すると言ったんだけど、私は、結婚のことをいちごに打ち明けようと思っていたので


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