第144話
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ィン将軍閣下が心配しているような未来は訪れないかと。」
「ハハ、”盤面が見える”異能を持つミュゼが言うと説得力があるな。――――――話を戻しますが、ケルディックとバリアハートの返還の件に関しては既に”返還の対価”の案も出ているにも関わらずまだ決定していないとの事ですが、それは何故でしょうか?」
セシリアとミルディーヌ公女の説明を聞いて苦笑したリィンは気を取り直してリウイを見つめて訊ねた。
「その理由はリィン。ケルディックとバリアハートの返還の件はお前に委ねるべきではないかとセシリアから意見があった為、その意見をシルヴァン達が採用したからだ。」
「へ……お、俺に!?教官は何故陛下達にそのような意見を……」
リウイの答えを聞いたリィンは驚いた後戸惑いの表情でセシリアを見つめて訊ねた。
「――――――顔には出さないように隠しているようだけど今回の戦争で貴方がユーシス・アルバレアの”全て”――――――家族、故郷、領地、そして名誉を奪った事でユーシス・アルバレアに対して罪悪感を抱いている事に気づいていないと思っていたのかしら?これでも私は貴方の元”担当教官”でもあるのよ?」
「あ……………………」
静かな笑みを浮かべて指摘したセシリアの言葉を聞いたリィンはセシリアが自分の為にユーシスにせめて故郷を返す事を考えていた事に気づくと呆けた声を出した。
「……陛下は先程ケルディックとバリアハート返還の件を委ねるとの事ですが、本当に自分の判断で決めていいのでしょうか?」
「うむ、余やリウイは当然として、父上も既に了承済みだから、余達に気にすることなく決めてよいぞ。」
そして少しの間考え込んだリィンは質問し、リィンの質問に対してリフィアは力強く頷いて答えた。
「……わかりました。そういう事でしたら、陛下達の寛大なお心遣いに甘えて………――――――エレボニアへのケルディックとバリアハートの返還、是非よろしくお願いします。」
「……本当にいいのだな?ケルディックとバリアハートの返還の条件として、ユーシス・アルバレアとその子孫に政府だけでなく、アルノール皇家の”勅命”にも逆らわせる事に。」
リィンの答えを聞いたリウイは静かな表情で確認した。
「はい。ですがそれはあくまで、”エレボニアがメンフィルへの報復や領土奪還を行おうとした時”なのですから、ユーシスもそうですがZ組やトールズのみんな、そして殿下達はエレボニアが再び我が国に戦争を仕掛けるような事を起こさないようにしてくれると信じています。」
「……そうか。ならば条約の変更の旨、シルヴァン達に伝えておく。」
リィンの話を聞いたリウイは静かな笑みを浮かべて答えた。
「そんじゃ、3日後の”西ゼムリア通商会議”で皇太
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