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麗しのヴァンパイア
第四百七十三話

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             第四百七十三話  着物を見て
 カーミラはパーティーの時に身に着けるものは全て日本のものにすることにした、それは香水もであったが。 
 その中でだ、彼女は使い魔達に話した。
「着物はどうかしら」
「日本のですか」
「あの服ですか」
「日本伝統の」
「ええ、呉服とも言われるね」
 そうしたというのだ。
「着物を着ようとも思ったけれど」
「左様ですか」
「着物ですか」
「それを着られますか」
「そうしてパーティーに出られますか」
「どうかしら」
 使い魔達にその是非を尋ねた。
「欧州のドレスもいいけれど」
「そうですね、日本ですから」
「今我々がいる国は」
「それならば確かにです」
「着物もいいです」
「男の人なら礼装は袴よ」
 それになるというのだ。
「紋付羽織りのね」
「まさにあれですね」
「あの服装ですね」
「そして女性ならばですね」
「着物が礼装ですね」
「十二単は流石にないわね」
 カーミラは笑ってそれはないとした。
「どう考えても」
「あれは宮中の礼装ですね」
「日本の」
「だからパーティーに着て行くにはです」
「場違いですね」
「そうよ、だから十二単はないわ」
 この服はというのだ。
「それで着るのはね」
「着物ですか」
「それもお考えですか」
「今は」
「ええ、貴方達はどう思うかしら」
 使い魔達に是非を尋ねた。
「着物もいいかしら」
「はい、いいかと」
「着物もまたです」
「あっていいかと」
 使い魔達はこう答えた。
「ご主人様ならお似合いかと」
「お金もありますし」
「そうね、では着物にするわね」
 カーミラは微笑んで決めた、こうして彼女は着物を買うことになった。


第四百七十三話   完


                  2022・5・21
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