第五百四話 生きもの達を見てその七
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「本当にね」
「その言葉が答えってことか」
「まあそういうことでね」
「成程な」
「まあトップがあれでも周りが有能なら何とでもなるものよ」
順子はここでこう言った。
「大きなところはね」
「そっちは違うか」
「うちは零細企業よ」
順子は氷室にこう返した。
「だったらね」
「あんたがしっかりしないと駄目か」
「765プロと事情は変わらないわ」
「ははは、うちも中々大変だよ」
社長も言ってきた、見ればその顔は今も見せていない。だが明るい笑顔であることは声にも出ていた。
「小さいところはね」
「うちの会社はお金が溜まらないんですよね」
小鳥が少し苦笑いで述べた。
「トップアイドルの娘が十三人いても」
「うちは七人と三人で十人よ」
順子は自分の事務所の話をした。
「仙台から皆全国区になったけれどね」
「それでもだね」
「正直懐事情はね」
社長にやや溜息混じりに話した。
「よくないわ」
「お互いそうだね」
「どうにも」
「お金ってあるところにはあるのよね」
杏の言葉である。
「うちの学校は違うけれどね」
「けれど赤貧って訳じゃないですよね」
「ええ、普通にない位よ」
杏はみほの言葉に答えた。
「だから安心してね」
「普通にないからですね」
「赤貧ってところまでいかないから」
「そうなりますと」
「本当に大変だからね」
「そやで、お金ないとほんま困るで」
スペインも言ってきた。
「使い方もしっかり考えんとな」
「お金はすぐになくなるものといいますが」
斑鳩は今一つ自覚がなかった。
「私達の学園ではあまり感じませんが」
「わたくしを見ればわかりますわね」
「そう言われますと」
詠にこう返した。
「そうでしょうか」
「学園に戻りましてもよ」
「やはりお金は、ですか」
「五人全員ありませんわ」
「お金って必要かな」
宮沢はわかっていなかった。
「物々交換でいいんじゃないかな」
「それはそうですが」
詠はこう宮沢に返した。
「普通は出来ませんわよ」
「ああ、都会だとだね」
「宮沢さんの地元は兎も角としまして」
「私達も昔は大変だったわ」
コーデリカはトイズがなかった頃を思い出して述べた。
「もう自給自足までしていたわ」
「あの時は呆れるしかなかったからな」
ラットが怒った風に言ってきた。
「何処まで迷走してるんだってな」
「全くだ」
「見ていられなくて心配していたよ」
ストーンリバーとトゥエンティーも続いた。
「何度忠告しようと思ったか」
「それもわかるまで言うつもりだった」
「探偵から自給自足になってね」
「何をしていると思った」
「いやあ、今は懐かしい思い出だけれど」
コーデリカは怪盗帝国の面
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