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オーバーロード 〜もう一人の超越者〜
第3話 森の賢王(前編)
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森林】の深い場所へとやって来ていた。
「この森も大体歩き尽くしたな......本当にいるのか?【森の賢王】なんて」
『ほう?某を探していたでゴザルか?』
 その声と同時に、背後から凄まじい打撃が飛んで来た。
 初速だけなら視認できないレベルの速度。
 その威力がナバナの頭部目掛けて襲い掛かっていた。
 咄嗟に左前方向に飛び込んだ為、避けることに成功する。
 頭部に飛来していた打撃はナバナの前方にある大木を薙ぎ倒していた。
 ーーー尻尾による打撃。
『良い反応速度でゴザル。今逃げるならば追わないでゴザルが......どうするでゴザル?』
「......やるじゃないか、魔獣の分際で。でも逃げるつもりはないな。お前を探していたんだからな、【森の賢王】」
『不意打ちを偶然躱せただけで粋がるなでゴザル』
「姿も見せない恥ずかしがり屋よりマシだろう」
『ほう?言うではゴザラヌか。では某の異様に瞠目し畏怖するがよい』
 その台詞の後、木を薙ぎ倒してナバナの前に現れたのはーーー。

 ーーーでっかいハムスターだった。
「......お前、ジャンガリアンハムスターって種族か?」
『なんと!?某の同胞を知っているのでゴザルか?』
「知っている......というか、売られているのを見たことがあるだけだ」
『なんと!?某の同胞が奴隷のように売買されているとは......もし宜しければ教えて欲しいでゴザル。種族を残せないのは生物として失格でゴザルからな』
「......残念ながらサイズ的に無理だ」
『そうでゴザルか。それなら仕方ないでゴザル。では、始めるでゴザルよ。命の奪い合いを』
 【森の賢王】はやる気になっているようだが、ナバナの方は完全にやる気を失っていた。
「......これが【森の賢王】......か。外れだな。そりゃ気配も分からんわけだ」
『何をブツブツ言っているでゴザル?まさか怖気付いたでゴザルか?』
「......少し黙れ」
 瞬間、【森の賢王】を名乗るハムスターは【ヘルヘイム】の植物による拘束を受けて、一瞬で宙吊りになり、身動きを封じられる。
『な、なんでゴザルか!?この植物は!!』
 必死になってハムスターが植物を取り除こうとするが、逆に縛り付ける力が増していく。
『うぅ......こ、降伏でゴザル。助けて欲しいでござる』

「ーーーアウラさん。居るんだろ?」
「へぇ、気付いてたの?ナバナ様」
 森に来てからずっと監視してただろ、と言いかけてやめた。
「良ければこのハムスター......あげるよ」
「え?いいの?」
「そのかわり、今この瞬間から......俺が【森の賢王】だ。良いよな?」
「名乗るのは自由じゃない?アタシは魔獣貰えるなら何でもいいし」
「と言うわけだ。このお姉さんにしっか
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