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チートゲーマーへの反抗〜虹と明星〜
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L1話 Star【明星】を見定める者
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「「!(疼!)」」


目を瞑っていた速人にボディーブローが襲う。しかし体幹の鍛えた彼はふらつきはせず、逆にぶつかった……体からして少女が尻もちをついてしまう。

流石の速人も目を開け、彼女に手を差し伸べる…パステルブルーの瞳と、グレージュのボブカットの。


「大丈夫か?」
「アウ…あ、はい…大丈夫デス……って、G?o(高い)!!」
「(中国語……)どうも。」


方言的にとはいえ、日本語以外の言語も混じるように話されている。文字に至っては日本語には変わっていない。
ゆえに翻訳家の仕事は無くなるどころか、ワンワールドが意識されたことで増えているそう。

さて、速人を高身長だと言った少女……彼はこの娘が見覚えのある制服を身につけていると気づく。


「お前…結ヶ丘の?」
「はい!唐可可と言いマス!??あなたは?」
「??速人。天羽速人だ。ま、これからよろしく。」


自信ありげに名乗った彼に、可可という彼女はとあることを聞く。


「ハヤトさん、あなたに聞きたいことがありマス。」
「答えられる範囲なら…いい。」


遠回しのOKをもらった可可は、改めて彼に尋ねる。


「可可はスクールアイドルがやりたくて日本に来ました!だから可可と一緒にスクールアイドルに興味がある人を探しています!」
「なるほど。スクールアイドルを結ヶ丘で???」


スクールアイドル???日本で流行り始めたのはもう50年以上の話…今や世界の知るところであり、大陸が1つになった事でその人気は絶頂であり続けている。

いわゆる「学校でアイドル」というやつなのだが………彼に妙案が降りてきた。


「だったら紹介したい奴がいる。お前なら絶対気に入る…!」
「本当デスか!?その人はどんな人デスか!?」


目を輝かせて速人に迫る可可。

彼は???路地の分岐路を指差す………



微かに聴こえつつある……美なる歌声。










ほんのちょっぴり(歌:澁谷かのん)





〜〜〜〜〜






スキップしながら歌を終了した……というより、人前に出たから終了したという方が良いか。
ヘッドホンを外し、人が賑わう大通りへと合流する。

一言……かのんは呟く。


「はぁ…何でもない時はいくらでも声が出るのに???」


彼女は歌えなかった……結ヶ丘の音楽科の試験で。運命にしては呪われている。
絶世の歌声を持っていながら、それを世に出す事を禁じられた……まさに神の思し召しとしか言いようのない。

しかし???聞く者はいたのだ。


「うーっ!太好听的?!!!」
「えっ、え、何!?」


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