L1章 繋ぐStars 集めるColors
L1話 Star【明星】を見定める者
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違いされるのは容貌の若さと189.6cmの背丈ゆえだろうか。高尺の教え子たちよりも背丈が高いのは、より際立たせているのかもしれない。
さて、年齢の話になると毎回聞かれるのだが……今回は澁谷ありあが聞いてきた。
「結局才さんは何歳なんですか?」
「うーん……137億歳。」
「その冗談はいいから!どうなんですか?」
「あんまり俺も年齢に執着してないから数えてないが……ここの祖母ちゃんよりは上だな、多分。」
煮え切らない回答に不満顔なありあ。そんなことはお構いなしに俺は再びコーヒーをすする。
そこに……気怠そうな声が入る。
「行ってきまーす……」
「おはようは?」
「……おはよう。」
「朝ごはんは?」
「???うん。」
母に挨拶を指摘される少女……澁谷かのん。
制服として新しいブレザーをとヘッドホンを着用し、全てに目を向けぬまま、このカフェのマスコットで澁谷家のペットでもあるコノハズク「マンマル」へと視線を向ける。
「マンマル…行ってくるね。」
『…?』
かのんは唯一、マンマルにだけ優しい目を向けた……そのまま彼女はドアを開けようとする??
流石の俺も、生まれてからずっとその生い立ちを見る少女に声をかけないのは少し心残りだし、気づいていない彼女に一言……少し皮肉をこめた。
「フクロウに声かけて、俺にノーコメは厳しすぎじゃないか?」
「うわっ!…ま、才さん!?いつから!?」
「この時間帯はずっといるだろ。」
まぁ彼女が気づかなかったのも当然、氣を極限までゼロにしていたのだから???というのは少し無理があるか。
さて…荒んだ少女に一言。
「???制服、似合ってるぞ。」
「……似合ってない!!」
扉が閉められた。想定通りの反応と言えば……そうかな。
ありあは母に尋ねる。
「まだ受験の失敗引き摺ってるの?」
「繊細だから……」
繊細か???確かに、トゲトゲとした言葉を使う者は、繊細ゆえだと唱える者もいる。
しかし……
「かのん???名前通り…か。だがそれも…フッ」
コーヒーをグイッと飲み干した。
????※????
「………」
人が通る……透き通るように。
速人は同じく結ヶ丘高等学校の男性用ブレザーを着て初登校。
ただ、彼は初の試みを行なっている???目を瞑ったまま、校舎まで辿り着こうとしている。武道を極めようとしている彼なりの修行……
人の氣??呼吸、オーラ、心拍……そういったものを第六感で感じ取り、道を進んでいる。
当然、人にぶつかったりは絶対にしない??
ただし……相手
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