L1章 繋ぐStars 集めるColors
L1話 Star【明星】を見定める者
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速人はかのんを家に届けた後、千砂都を家まで送っていく……その道中。
「明日はとうとう入学式だね〜」
「あぁ……」
「………もしかして、かのんちゃんのこと気にしてる?」
千砂都は速人が沈黙に近い態度の原因を、ズバリ言い当てる。見破られた速人は驚きもせずにチラッと青い右眼を彼女に向ける。
「別に気にしてるわけじゃない。ただ……」
「ただ?」
「結ヶ丘の普通科に行くアイツの未来が……見えないんだ。」
「え!?」
千砂都は驚く。
説明しておこう。天羽速人という男は、文武ともに人間離れしている……そんな彼の金の左眼は【全てを見通す】と近隣で有名だ。かのんや千砂都からは、かのんが飼うフクロウ「マンマル」に準えて、【フクロウの眼】とも言われているほどに全てを見通せる。
そんな彼の頭脳と目をもってしても見当がつかない……
当然千砂都は不安になる。
「そういえば…受験に失敗したら歌を諦めるって言ってたような???」
「結ヶ丘に入って最初の目標はかのんに音楽を続けさせること……か。物騒な社会の今に、泣きっ面に蜂だな。」
物騒な社会???実のところ、結ヶ丘をはじめとした首都圏各地で怪人が現れている。
これは2040年代ごろから現在2062年までずっと続いている。
特に最近はその怪人の目撃・被害件数が急に伸びてきているそう。
そして??驚くことに怪人の正体は…名もない様々な種族の市民であると。
このことに日本政府も対策を迫られていて……仮面ライダーなる装備を普及させることを進めているそう。
さて、重くなった話題を千砂都は吹き飛ばそうとする。
「物騒な社会もきっと黄金の戦士が何とかしてくれるって!」
「黄金の戦士ねぇ…たまに聞くな???確か、黄金の星のような鎧に、1本の星のツノに黄金のドレッドヘアーの特殊な見た目ながらスピードは時を超え、攻撃は一切通用しない無敵の戦士とかなんとか……」
「……一回だけ。」
「ん?」
ボソッと言う千砂都に速人は聞き返す。
「小さい時、かのんちゃんと私、見たことあるんだよね……その黄金の戦士。」
「……そんなこと言ってたっけな。」
「一瞬しか見えなかったけどね。」
千砂都はニコッと無邪気に笑い、話を有耶無耶にする。
黄金の戦士……もし存在するのなら神話級の戦士だ。そもそも戦士という枠に収まるものなのか、それすらも疑問である。
そんな話も終わりの時がやってくる。
「じゃ、そろそろ……」
「千砂都……1つ言っておく。」
「どした?」
「俺は???どんな形であれ、かのんに音楽を続けさせる……俺だけが夢を見て、アイツだけが現実に生きるなんて間違
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