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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第四章 〜魔力(チカラ)の意味〜
その二
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どな」

「どうしたんですか土見さん。苦虫を噛み潰したような顔をしていますよ」

「普通の顔だからな!?」

「真面目な顔、って言いたかったんだよね。デイジーちゃん」

「まさにその通りです! さすがです姫様」

「まあいいや。それでだ」

 稟曰く、デイジーのシアへの態度が少し仰々しく、放送でも空気が硬くなりそうだ、とのことだ。シアもそれに賛同する。

「あ、うん。それはわたしも思ったよ。同じ部活動ならもう友達だもんね。“姫様”とか“リシアンサス様”じゃなくて、もっと友達らしい呼び方がいいな」

「えと、その、友達らしい、と言われましても……」

「俺もシアと同意見だ。ここでならいいけど、外でも“姫様”なんて呼んでたら目立つぞ」

「うーん、デイジーちゃんはデイジーちゃんかな。そのままの響きが一番いいから」

「髪の色が紫っぽい……要するにパープルだから“パー子”なんてどうだ」

「何ですかそれは!? 私は某芸人で写真家な人の奥さんでもアイドルとヒーローを兼任している小学生でもありませんよ!?」

 ……作者の年代がばれそうな会話だ。
 で、結局の所。

「それでは、“シア様”とお呼びするということでよろしいでしょうか?」

「本当は“様”もいらないんだけど。よろしくね、デイジーちゃん」

 そう言ってシアは太陽のような笑顔を浮かべた。

「シア様ぁ……デイジーは、デイジーは……」

「良かったな、デイジー。で次の議題なんだが……」

「ちょっとぐらい感激する猶予をくださいよ!」

 とりあえずスルー。

「この放送の名前は変えたいな……王女のお部屋って、なんだか恥ずかしいよぅ」

「“バーベナ学園放送部・お昼の放送”でいいだろ。というかさっき自分でも言ってたし」

「『でいいだろ』はないです。せっかく私の考えたタイトルが、ってちょっ……聞いてくださいよー!」

 ……そしてタイトルは強制的に変更され、引き続き、第一回放送部ミーティングは続行されたのである。
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