高等なる罠
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「性格よ!」
誰もが納得した様だ…
船内を探索する事数10分…
一行が目指していた奴隷達の寝床らしき部屋を発見!
さほど広くない部屋を探し回ると、片隅に小さな隙間があり、其処にキレイなペンダントが隠されていた。
「やった!!これよこれ!これが『愛の思い出』よ!これでオリビアのヒスも収まるはずよ!」
見つけたペンダントを手に、喜びはしゃぐマリー…
そんな彼女を見つめ、誰もが思う事がある。
「…なぁマリー…『オリビアのヒス』って何?」
彼女の兄が、皆を代表して質問する。
「…あ!………っと…え〜とぉ…や、やだぁ〜、お兄様のえっちぃ!!」
「え!?あ…ご、ごめん!そんなつもりじゃ………」
顔を真っ赤にしてモジモジ俯くマリーを見て、思わず謝ってしまったティミー。
そしてそっと父に聞く…
「父さん…さっきの…何がエッチだったのでしょうか…?」
「知らね!僕と世間一般のエッチ度には、大きな隔たりがあるらしい…だから知らね!」
それ以上、確認する事が出来なくなるティミー…
「きゃー!ダレかタスケてー!!」
不意に部屋の外から悲鳴が聞こえてきた!
アルル達は慌てて悲鳴のする方へとかけだした。
其処にはフードを頭に被り女の子らしき存在と、その女の子 (?)に襲いかかる振りをしている腐った死体が2体。
女の子らしきのは顔が見えないが多分モンスター…
そして腐った死体も、『あうあう』言いながら、結局襲いはしない…
「なぁティミー…アレ、何やってるんだと思う?」
「さぁ…僕には分かりませんが…父さんの方が詳しいのでは?モンスターや女の子の事なら得意分野でしょう!」
目の前で起こっている事を眺めながら、訝しげに相談する親子。
「襲われるぅ〜!タスケて〜!」
尚も奇妙なコントを続けるモンスター達。
女の子らしき者は、チラチラ此方を見ながら助けに入る様仕向けている………つもりの様だ。
「ねぇリュカさん…どうすれば良いんでしょうか?歴戦の冒険者として、良い対処法があるのでは?」
「………放っとかね、こんな奴等!?」
そんなアルル達の会話が聞こえたらしく、女の子らしき者は腐った死体を押し退けてアルル達に近付き叫んだ。
「ちょっと、助けなさいよ!か弱い女の子が、凶悪なモンスターに襲われてるんだからね!」
先程までは距離があった為、顔までは見えなかったのだが、近付いてきた事により、女の子らしき者の正体は『ミニデーモン』である事が発覚した。
「お前もモンスターだろが!見逃してやるから、あっち行って友達と遊んでろ!」
リュカは『しっしっ!』とばかりに、ミニデーモンに対し手を振るが…
「さ、流石は勇者一行だな!俺様の完璧な作戦を見破るとは…」
と、驚愕の表情で立ち尽くしている。
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