暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第121話:ギアと魔法の融合
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ウィザーソードガンの銃撃を喰らわせて引き剥がした。その衝撃で奏の手もメデューサから外れ、メデューサは颯人からの後退を余儀なくされる。

「ぐぁぁぁっ!? くっ!? 一体何が起こった!?」


「何だ? 今誰が何やった?」
「え? 颯人じゃないの?」
「俺じゃない、俺何もしてない」

 奏は一瞬颯人がギリギリのタイミングでコネクトの魔法を使ったのかと思ったが、彼は何もしていないと言う。では今のは一体誰が何をしたのか?

 そんな事を考えながら奏が魔法陣から手を引っこ抜くと、今度は奏のギアに変化が起こった。まるで赤い炎の様な光を奏のガングニールが発したかと思ったら、次の瞬間奏のギアが今までとは全く違う姿に変化したのだ。

 黒いコートを纏い、胸には赤い宝石の様な胸当て。腰には黒いタイトスカートが巻かれており、手足も黒い長手袋とハイソックスで包まれている。

 その姿は全体的に見て、颯人の変身するウィザードとどこか似た姿をしていた。

「何それ?」
「何これ?」

 あまりにも唐突過ぎる変化に颯人と奏だけでなく、その場に居る全員が唖然となった敵であるメイジですら、奏の変化に思わず思考が停止したのか動きを止めていた。

 そんな中で真っ先に再起動したのは、ギアが変化した奏自身であった。

「ちょ、ちょっと待った! 了子さん、了子さん!? ギアが何か可笑しくなったんだけど!?」
『流石私! 改良は成功、新機能はバッチリだったみたいね!』

 困惑する奏を無視して、何かが上手くいった様子に喜ぶ了子。通信機の向こうでは、そんな了子に弦十郎も説明を求めていた。

『了子君、あれは一体なんだ?』
『簡単に言えば、奏ちゃんの中に流れた颯人君の魔力を有効活用するのに最適なギアに変化したのよ』

 シンフォギア・システムは装者の肉体的・精神的成長に従ってシステムロックが段階的に解除されるされるようになっているが、装者の心象や外部からの影響によって特定分野に特化した形状・機能を獲得する事がある。

 その機能の事を了子は、心象変化若しくは外部変化と呼んでいた。

『その姿は奏ちゃんの中にある颯人君のイメージを形にした姿よ。それに加えて今の奏ちゃんのシンフォギアには、アルドからの協力で魔法石の欠片も組み込んであるの。つまり、今の奏ちゃんのギアは奏ちゃん自身の心象に加えて颯人君からの影響を受けて変化したって訳。言うなれば今の奏ちゃんのガングニールは『ウィザード型ギア』ってところかしら?』

 途中小難しい説明もあったが、要は奏の中にある魔法使いのイメージが形となったギアという事だろう。今の奏のシンフォギアは、ガングニールでありウィザードなのだ。

「へぇ〜? ん? って事は今のアタシって魔法使えるの?」

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