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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第121話:ギアと魔法の融合
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戦闘でかなり消耗していた装者達は劣勢に立たされつつあった。
「くそっ!? 相変わらず厭らしい連中だ!」
「言ってる場合か! 兎に角こいつらを退けるぞ!」
「颯人さん、逃げてください!?」
メイジ達は明確に颯人を目指して攻撃をしている為、装者達もそれを守る為の行動に徹せざるを得なかった。そんな中で、颯人も自分が彼女達の足枷になっている事を理解しているので早々にその場から立ち去ろうとしているのだが、苛烈なメイジ達の攻撃を前には逃げ回るのが精一杯だった。辛うじて奏の援護もあり何とか凌げてはいるが、この場で一番消耗した彼には逃げ切るだけの体力も無い。
必然的に持久戦を強いられ、徐々に奏の顔にも疲労が色濃く浮かび始めた。
「チクショウ! こんな時、アタシにも何か切り札があればな……」
思わず無い物強請りをしてしまう奏だったが、それがいけなかった。邪念が混じった事で心に隙が生まれ、その間隙を突かれてメデューサに突破を許し颯人に肉薄されてしまう。
「貰ったぞ!」
「しまっ、颯人!?」
変身と解いた颯人であればスクラッチネイルで十分とばかりに、メデューサは振り上げた左腕を颯人に振り下ろそうとする。颯人は咄嗟に腕でそれを防ごうとしているようだが、そんなもので防げる訳がない事は明白だった。
傍で見ている奏の目に、颯人に向けて振り下ろされる鉤爪がゆっくりと動くように見える。
「颯人ぉぉぉぉっ!?」
思わず叫び声をあげ、届かぬ手を伸ばす。今奏が考えている事はただ一つ、振り下ろされるメデューサの腕を止める事だった。この手が届きさえすれば、メデューサの腕を掴んででも止められると言うのに――――
無情にも振り下ろされたメデューサの左腕。その腕に着いた鉤爪が颯人に迫っていき………………彼の体を切り裂く寸前で止まった。
「何ッ!?」
「え?」
「は?」
その瞬間、驚きの声を上げたのはメデューサだけでなく颯人、そして奏であった。
3人は同じ1点を見つめている。その視線の先には、今正に颯人に向けて振り下ろされようとしていたメデューサの左腕…………を掴んでいる一つの手があった。
黒とオレンジのボディースーツに包まれたその手。それは赤い魔法陣から飛び出している。その魔法陣と同じものが、奏の目の前にありその中に奏は左手を突っ込んでいた。
つまり、今メデューサの腕を掴んでいるのは奏という事になる。だがそれを行った本人である奏は、目の前で起こった出来事に驚き魔法陣に突っ込んだ自身の手とメデューサの腕を掴んでいる手を交互に見ていた。
「え? 何これ?」
「! 今だ!」
奏だけでなくメデューサも自身の腕を掴んでいる手に注目しているのを好機とみて、颯人は至近距離から
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