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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第121話:ギアと魔法の融合
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もやっぱりそれだけは俺納得できないからさ」
「う……ぁ……」
キャロルは自分を抱き上げるハンスの事を睨んでいたが、鳩尾への一撃で体力が限界に達したのかそのまま意識を手放した。
意識を手放し、自身の腕の中でぐったりとしたキャロルの頭をハンスは優しく撫で、次いでキャロルをここまで傷付けた響の事を睨み付ける。
視線だけで相手を射殺すような殺気を向けてくるハンスに、響は思わず半歩後退る。
「本当なら、キャロルを傷付けたお前達はこの手で八つ裂きにしてやりたいところだが……生憎とそう言う訳にもいかないんでな」
「逃げるつもりか?」
「逃がすと思ってんのか?」
明らかにこのままキャロルを連れて逃げるつもりのハンスを、翼とクリスが挟み撃ちにするように取り囲んだ。
しかしハンスは、絶体絶命の窮地であるにも関わらず余裕そうな態度を崩さない。寧ろ彼女達の事を嘲ってすらいた。
「くくくっ、お前ら俺にばかりかまけてていいのか? お前らの方にも足手纏いになってる奴が居るだろ?」
「!? しまった!?」
「奏! 颯人さんを!!」
ハンスの狙いが颯人であることに気付いた翼が警告するが時すでに遅し。今度は魔法使いが周囲に現れ彼女達を取り囲んでいた。
「あぁっ!?」
「くっ! 錬金術師の次は魔法使いか!」
「へっ! 上等だぜ、アルカノイズだろうと魔法使いだろうと、今のあたし達なら……」
意気込むクリスだったが、突如彼女達のギアが何時もの姿に戻ってしまった。イグナイト・モジュールのセーフティ・ダウンの時間を過ぎてしまったのだ。
「時間切れ!?」
「こんな時に!?」
「キャロル相手に、時間を掛け過ぎたか!?」
時間配分をミスったかと悔やむ翼であったが、それも仕方ない事だろう。まさかキャロルと言う敵の大将が倒れた後になって、追加の攻撃が来るとは思ってもみなかったのだから。
最大の脅威であったイグナイト・モジュールが解除されたのを見て、ハンスは笑いながらキャロルを抱いたまま数歩下がった。そこには何時の間に居たのか、メデューサの姿がある。
「それじゃ、後はよろしく頼んだぜ。せめて明星 颯人だけは確実に始末しといてくれよ」
「フン……」
ハンスはメデューサに一言告げ、テレポート・ジェムでその場から退避した。残されたメデューサは、鼻を一つ慣らして部下のメイジに指示を出した。
「やれ。ウィザードだけでも始末しろ」
メデューサの言葉を合図に、メイジ達が一斉に攻撃を開始した。幸いなことに集まったメイジの中には幹部候補の白メイジはいなかったが、しかしメイジはアルカノイズなどとは違い自分の意志で考えて行動してくる。
その厄介さはアルカノイズの比ではなく、更にはキャロルとの
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