暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第121話:ギアと魔法の融合
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第にアルカノイズの数が減ると同時に、残りの兵力もイグナイトを起動した装者にのみ割り振られていき颯人の周りだけが静かになっていく。
脅威がなくなったからか、颯人は変身を解きその場に崩れるように腰を下ろした。
「く、だはぁ……」
「! 颯人!」
「心配するな、少し疲れただけだ。しかし、凄いもんだな」
額の汗を拭いながら、颯人は獅子奮迅の活躍を見せる響達を眺めた。明らかに今までのシンフォギアとは一線を画す能力。あれでは装者の中で随一の戦闘力を持つ奏も出遅れてしまうだろう。
「奏出番無くなるんじゃないの?」
「うるせぇ。心配しなくたって、アタシのギアも了子さんとアルドが改良してくれてるよ」
「どんな風に?」
「…………あ゛」
ここで漸く奏は、どこがどう強化されたのかをまだ了子達から聞いていないことに気付いた。漠然とバリアフィールドが強化されてアルカノイズの攻撃に対しても強くなった事だけは理解していたが、それ以上にどんな機能が追加されたりしたのかは聞かずに飛び出していたのだ。
その事を思い出した奏は、颯人からの問いに答える事が出来ず視線を泳がせる。
「どした〜? か〜なで〜?」
明らかに様子がおかしくなった奏に、颯人が手をひらひら動かしながら彼女の顔を覗き込んだ。
これ以上彼に顔を見られていると、自分のミスを見抜かれると察した奏は慌てて彼から顔を逸らした。
「あ、後で余裕出来たら教えてやる! それより、あんまり気を抜くな! まだ戦闘は続いてるんだからな」
「いやもう殆ど終わったも同然だろう、あれ」
そう言って颯人が指さす先では、既にアルカノイズは全て倒され残るはキャロル1人となっていた。
そのキャロルに対し、3人の装者が一斉に攻撃を仕掛ける。
響はキャロルが腕に巻き付けてきた糸を逆に掴んで引き寄せ、クリスと翼はミサイルとエネルギーの斬撃を喰らわせる。このままでは防御も儘ならないと悟ったキャロルは、響に掴まれている糸を切断し別の糸を防御に回した。
それにより発生した爆炎が、一時的にだがキャロルの視界を塞ぐ。その瞬間、響は拳を握り一気に接近し、炎を拳どころか全身に纏いキャロルに突撃した。
これは回避が間に合わないと、キャロルは腕を交差させて響の攻撃を防ごうとする。しかし響の拳の一撃は、キャロルの想像を絶する威力を持っていた。
「うあ、がはっ!?」
壁に叩き付けられ、防御を抜いた響の拳がキャロルの腹を抉る様に殴りつける。
攻撃の反動を使用し、響は大きく飛び上がると今度は急降下しながら蹴りを放った。獣の足の様な爪の付いた足による飛び蹴りが、まるで隕石の様にキャロルに降り注ぎ着弾と同時に大きな爆発が周囲を包む。
戦いはどうなったのか。誰もが固
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