暁～小説投稿ｻｲﾄ～:同盟上院議事録～あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争～【著名な戦闘】ヴァンフリート４＝２防衛戦（12）～基地主戦陣地攻防（中）～

暁～小説投稿ｻｲﾄ～

同盟上院議事録～あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争～

【著名な戦闘】ヴァンフリート４＝２防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート４＝２防衛戦（12）～基地主戦陣地攻防（中）～
[2/7]

闘における普遍性の一つ、今更である。
　だがこの戦闘の価値について彼はいささか懐疑的であった。

「ええだからこそ、です。ここまで状況が推移して今更軌道爆撃の選択をとらないことからも我々の戦闘に価値があることがわかります」
　幕僚が宥めるが、ゴームレーは顎を撫でるだけであった。

「ＨＵＯＲＮの報告によれば大規模補給基地を作ったようですが敵軍は利用する様子がない。一万を超える艦隊を拘束しているが俺達には荷が勝過ぎる兵力を拘束しているよ。ミュッケンベルガー元帥らの本隊がいつ訪れてもおかしくはない」

「ですが状況は我々も同じだ。同盟艦隊が来るのが先か帝国が来るのが先かといえば同盟が先でしょう。イゼルローン攻略作戦の兵站計画の肝ですよ」

「‥‥‥露見してもここに基地があるという事実で敵は惑う、か」

「それにどうであれ構成邦軍は血を流しています。彼らを見捨てるわけには‥‥」

「その通りだクソッたれ！だがそれではアイツらを人質扱いしているようじゃないか！」
　畜生、政治というものは、と毒づいていると、伝令が駆け込んできた
「ヴァンフリート第4突撃工兵師団”スンジャタ”浸透強襲を開始しました！！」

「やりやがった！畜生！あいつらやりやがった！」
　ゴームレー大佐が潜望鏡を覗き込み、胴間声で叫ぶと、幕僚たちはほっと肩をなでおろした。
　なぜなら彼がこの後どうするかをりかいしてたからだ。ゴームレー大佐は頭は良いが故に余計なことを考えさせない為に幕僚たちが気分を整えさせることに労力を費やすタイプの指揮官であった。
　万事心得た本部衛兵たちが連隊長の周囲に集まる

「ヴァンフリートに先を越されるな！俺たちは誰だ！」
　
「「同盟軍陸戦隊だ！！！」」
　幕僚も兵下士官も声を張り上げる。
「臆病者にケツを見せる仕事は誰の仕事だ！！」
　ゴームレーは顔を真っ赤にして声を張り上げる。
「「陸戦隊だ！陸戦隊だ！」」

「大変結構！ならわかるな！構成邦軍のケツを見るのは俺達の恥だ！！ヴァンフリートだろうと先を越させれるれんじゃねえ！予備隊を出せ！ぶっ飛ばすぞ！」
　そもそも同盟軍陸戦隊それもゴームレー率いる部隊を防衛に投入、さらに同盟常備地上軍(レギュラーアーミー)と肩を並べたのが間違いだったといえばそれに尽きる。
　少なくとも彼らは地上軍‥‥‥まして予備役軍である構成邦軍に後れを取るのは男子一生の恥だと本気で信じていた。とりわけ陸戦隊生え抜き将校のゴームレーという男はそういう性質の男であった。

　基地司令部はそれを追認した。
「司令官、陸戦隊がヴァンフリートが浸透強襲を開始した６時方向に対して４時方向に突撃を開始しています」
「陸戦隊は元気がいいな」とフォルベックは肩をすくめる。

「‥‥

[8]前話 [1]次 [9]前最後最初 [2]次話

※小説と話の評価する場合はログインしてください。

[6]

[0]目次に戻る

暁～小説投稿ｻｲﾄ～
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ

2024 肥前のﾎﾟﾁ