そして日々はいとも簡単に壊れ
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れはただの被害妄想……!
すると、左目の義眼"木葉"が何かを捉えた。
「あ。良いところに」
その何かに躊躇わずに矢を放った。
丁度運よく? アデーレの頭の上、ほぼ1pくらい上を矢が通り、そして背後の空間に消えていった。
その一連の動作にアデーレは笑顔で動きを止めて、こちらを見る。
「……自分、浅間さんに何か酷いことをしたでしょうか……? 今のは正直恐怖を通り越して、もう死んだ父を見る勢いだったんですが……これ以上自分の背を縮めることはしたくないですよー」
「ち、違いますよ! 別にアデーレを狙ったわけじゃありませんし、アデーレはそのー……言葉を選んで言えばもう完全体なのでこれ以上の進化はないですよ?」
「自分、人生で一番の屈辱を感じてますよ!?」
まぁまぁと落ち着けと手を振る。
この程度で人生で一番の屈辱と感じていたら梅組で生きていけないだろうにと浅間は内心でそう思うが言わない方がいいだろうと思い沈黙する。
とりあえず今、射った方向を見る事にした。
さっき射った場所には所謂、幽霊らしきものがいた。
幽霊とは言っても今のは残念が薄い存在。どちらかというと地縛霊の方が概念的にはそっちの例えの方が正しいかもしれない。
夜の学校というのはそれだけで霊的なものを招きやすい。それは過去に何かがあったとかそういう怪談話とかの所為かではなく、雰囲気がだ。
勿論、そういった怪談も実際にあったりするが、今の場合は学校の夜という嫌な雰囲気という力場に引き寄せられて、雑念が集まっているという感じだろう。
だからそういう意味ではトーリ君のこの肝試し? は丁度いい提案だったのです。巫女としてこういう怪異はほっとけませんからね。
怪異
そう怪異である。
最近は怪異が多発している。そして原因は恐らくというものだが、解っている。
武蔵……いや、世界中の人間すべてが知っている単語である。それが恐らく原因とされている。
末世
それがどういった物なのかは、よく解っていないというのが世界の現状。
ただ唯一の理解は世界が滅びるという事だけ。本当にそれだけである。
一説によれば時が止まるとか、色々言われていますが一説と言っているのならば、それは結局の所何もわかっていないに等しいという事でしょう。
それが解ったのは聖譜という前地球時代の歴史を百年先まで自動更新してくれるはずの物が一六四八、つまり、今年で止まっていることから発覚した。
そうそれはまるで
……ここから先の歴史は私達にはないって言われているみたいで……。
まるで歴史から諦めろと言われているみたいだと末世を知った時に思いました。
そして次に思ったことは確かいきなりそんな事を言われても……でしたっけ。
でも、これは当たり前の感想だと思う。
いきなり世界が
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