そして日々はいとも簡単に壊れ
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日頃から思っていることがここでも出てきてしまった。
だからという代わりに父が質問を出した。
「おい、酒井」
「何だよ、ダっちゃん」
「我はもう一度だけ聞きたいことがあるだけだ―――熱田の個性は引き継がれているか?」
「―――Jud.」
二代はその言葉から生まれる反応を見た。
ここにいる松平四天王が同じ反応をしたのだ。
微笑だった。
期待するような、面白いというような微笑だった。その反応に二代は何も言えなくなった。
それ以降はお流れみたいな感じで流れた。
途中で自分の世話役で師匠役の鹿角様が来て、自分はその流れでそこから退出することになった。
考えていることは幾つかあるが、一番といえるのはやはり、武蔵に来ないかと言われたことと
……武蔵副長・熱田・シュウ殿で御座るか……。
考えても解りはしないというのは自分でも解っているがそれでも考え込んでしまうのは興味があるからだろうと思う。
武芸者としても、一個人としても。
副長という力という責任の位置を望み、されどそれを示さず非戦を選んでいる名高き剣神の末裔。
武芸者としての自分は純粋に戦ってみたいと思う。やはり、強いと称される、しかも父が戦って面白かったという相手の子ともなれば、血は熱を持つ。
そして一個人としては───問いたいことがある。
それは今も自分が常に自分に対して思っていることである。
それは自然と誰にも聞かせないような音量で口から出された。
戦わないのは
「自分が未熟だと……そう思っているからで御座ろうか……?」
解りはしない。
そう自分に言い聞かせて歩く速度を少しだけ上げた。
夜の学校。
それは何だかテンションがおかしくなる時だと浅間は思った。
現に周りのテンションはヒャッホーー! という感じでおかしくなっている。でも、何時も梅組のメンバーはおかしいから、つまり梅組には夜のテンション効果は通じなかったという事になる。
流石は狂人の集団。
月の魔力とかいうロマンティックなものに狂わせるような繊細な心は持っていませんねと納得した。
「……何だか浅間さんが私たちを物凄い味がある表情で納得したように首を縦に振ったんですけど……」
「……ふぅ。末期さね」
「な、何でそんな結論をマッハで出しますか!? も、もうチョイ考えましょうよ! ほら! 私はかなり良い巫女ですよ?」
「語尾が疑問形ですよ?」
「自分で結論出しているさね」
「だ、大丈、夫、だよ……? み、皆、気にし、てない、から……」
疑問、結論、優しさの三連コンボで思わず仰け反る。
一番鈴さんの言葉にダメージを受けてしまった気が……だ、大丈夫です! 鈴さんは良い人ですからね!? ですから、こ
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