第二百四十九話 義侠心を胸にその二
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「そうしてみます」
「そうして頂けますか」
「はい、そして」
そのうえでと言うのだった。
「この世界を救わせてもらいます」
「それでは」
「その様に」
紅美は老人に頷いた、そうしてだった。
まずはその場を後にした、暫く今自分がいる武漢の街を歩いていたが河港において如何にも柄の悪い連中がいてだった。
港の船乗り達と争っていた、紅美はそれを見て争いの場に急行してそのうえで彼等の間に入って言った。
「喧嘩は止めて下さい」
「おい、何だ手前」
「バーバリアンの女か?」
「女だからって容赦しねえぞ」
「いや、待て」
双方ここでだった。
先程の喧嘩をしていた若者達と同じくだった。
紅美の気を見てだ、怯んで動きを止めてから言った。
「この女只者じゃないぞ」
「尋常じゃねえ気だ」
「何だこの気」
「神様みたいな気だな」
「二郎神君様にも負けてねえんじゃねえか」
「斉天大聖様位かもな」
「私は星の者ですが」
紅美はここでも自分のことを素直に述べた。
「そうなのですか」
「星の方ですか」
「道理で気が違う筈だ」
「誰かと思えば」
「これは失礼しました」
「これはどうも」
「まず喧嘩を止めて下さい、それでです」
紅美は荒くれ者達それに船乗り達に話した。
「どうして喧嘩になったのですか、それも大人数で」
「いえ、金のことで」
「給料のことで揉めてまして」
「あっし等は上げろって言いまして」
まずは船乗り達が話した。
「それで社長に行いに来たんですが」
「そうしたら社長に賛成する連中が来てです」
「あっし達を追い返しに来てです」
「それで今こうして」
こう紅美に話した、そして今度は荒くれ者達が話した。
「給料は充分だろ」
「貰ってるじゃねえか」
「余計な騒動起こすじゃない」
「今会社辛いんだぞ」
彼等はこう言うのだった。
「今賃上げはするな」
「うちの会社にそんな余裕あるか」
「暫く頑張れ」
「待遇はこのままでな」
「わかりました、労働争議ですね」
紅美は双方の話を聞いて述べた。
「ほなここはです」
「はい、何とかして下さい」
「ここはどうか」
「星の方なら出来ますね」
「このことをどうにかすることを」
「わかりました」
即決だった、紅美は頼まれると断らないそれがどういった頼みでもだ。理不尽なものは断るが筋が通っていればなのだ。
それでだ、双方の頼みを受けてだった。
まずはお互いの話を聞いた、そうして述べた。
「お話はわかりました、待遇で問題があるのはお給料ですね」
「ですから我々も言っています」
「賃金を上げろと」
「安いと」
「その様に」
「はい、ですが他の待遇はです」
賃金以外はというのだ。
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