第五幕その六
[8]前話 [2]次話
「機能はね」
「それはなんだ」
「特になのよ」
「求めていないんだ」
「ええ、何しろお年寄りでね」
それでというのです。
「お二人共戦争中に生まれているから」
「ああ、それじゃあね」
「そう、最近の色々な機能はね」
「苦手だね」
「だからね」
それでというのです。
「そうしたものはよ」
「別にいいんだ」
「そう、だからね」
「それでだね」
「時間がわかって」
時計としてというのです。
「決めた時間に音楽なりた出たらね」
「そこは目覚ましと同じだね」
「それ位でいいの」
機能はというのです。
「お二人はね」
「そのこともわかったよ」
「ええ、それで木製でギリシア数字で」
「それで長持ちするものをね」
「プレゼントするのね」
「そうさせてもらうよ、目覚ましの音はね」
先生はそちらのお話もしました。
「オルゴールがいいかな」
「奇麗な感じね」
「お二人はオルゴールの音好きかな」
「好きよ」
実際にとです、お静さんは先生に答えました。
「特に奥さんがね」
「それは何よりだね、それじゃあね」
「そうした時計を探すのね」
「そうするよ」
「わかったわ、じゃあ私も探すのを手伝うわ」
「前にお話してくれた通りにだね」
「そうさせてもらうわ」
是非にと言うのでした。
「先生と私の仲だしね」
「それじゃあね」
「当然僕もだよ、神戸だけじゃなくて」
王子も言ってきました。
「大阪や京都の方もね」
「探してくれるんだ」
「そうしてね」
そのうえでというのです。
「見付けてくるよ」
「宜しくお願いするよ」
「何だったら」
お静さんはこうも言いました。
「造ってもらう?」
「そうした時計をなんだ」
「そう、職人さんにね」
「時計職人の人にだね」
「そうしてもらってもいいわよ」
「そうしてもいいんだね」
「先生もお金あるでしょ」
それだけのものはというのです。
「時計を造ってもらう位は」
「あると思うよ」
「それじゃあね」
「造ってもらうこともだね」
「選択肢に入れて」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「探せばいいね」
「時計ならね」
これならというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ