4-8
[8]前話 [2]次話
めいりさんのお店に顔を出した時
「すぐりちゃん 社長さんとお付き合いしているみたいね ウワサになっているよ」と、めいりさんがわざわざ店の陰に連れ出して聞いてきた。
「えぇ ウワサになってるんですかー?」
「うん ちょっと 聞いた あのね ひがんでいるんじゃぁないのよ 私も 一時 社長さんのこと いいなぁーって思ったことも、あったわ 私が離婚するときも、ちゃんと話し聞いてくれて いい人よ でも、気をつけなさいね 女の人のこと」
「女の人のことって? 女癖 悪いんですかー?」
「うぅーん 社長さんのことじゃぁなくて 前の社長 今は、そーでも無いけど 若い頃 会社の若いパートさんに声を掛けて、誘ってたのよ 何人も聞いたわ 時給上げてもらう代わりに 寝たってね だから、今の社長も そのこと知っていると思う その息子だからね そーいうの 見てきているから・・ あー 私は、社長さんと何でもないわよ 勘違いしないでね」
「そうですかー でも あの人はそんなことないと信じています」
「あんた 若いから・・ でも、引き締めておかないとダメよ がんばってね 社長夫人」
「やだー まだ そんなー めいりさん お店 好調ですね さすがです」
「えぇ なんとかね 忙しい時には、すぐりさんが工場から応援よこしてくれるから助かってるわよ」
「あのね めいりさん 今日来たのはね 今、油がどんどん値上がりしてるでしょ だから、もう少し、油使うのって減らせられないか もちろん 鶏肉も・・相談なんですけど・・」
「そう やっぱりね そうねぇー 1割ぐらいは 減らそうかー あんまりだと、色目に影響出るからね」
「えぇ 出来るだけ 値上げしたくないんで・・ あと、シフトも 無理してもらわなくなるかも」
「それも仕方ないわね 少し、お客様に待ってもらおうか」
「ありがとうございます 助かります」
「わかったわよ マネージャーも大変だろうから・・ 利益考えてね 社長夫人」
「だからー・・ 私 まだ」
でも、私は、めいりさんのこと悪く思っていたのだ。私のことを心配してくれているし、手助けもしてくれている。私は、まだまだ、人を見ることを出来ないのだと感じさせられていた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ