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星河の覇皇
第八十一部第四章 一日のうちにその五

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「迅速にだ、もっとも今現在はな」
「総攻撃を命じられましたし」
「閣下が」
「それならですね」
「今は」
「そうだ、食事や睡眠は総攻撃の後だ」
 その時だというのだ。
「敵に決定的な打撃を与えてな」
「ティムール領に入り」
「領内を進みながらですね」
「摂っていきますね」
「そうしていきますね」
「そういうことだ、今は摂っても食事だ」
 睡眠は控えろというのだ。
「それも言った通りレーションでな」
「迅速にですね」
「摂り」
「そしてですね」
「戦闘に入りますね」
「そうだ、仕掛けるぞ。そして我々もだ」
 アッディーンは自身が率いる軍勢の話もした。
「動くぞ」
「我々は既に敵を破っていますが」
「今度はですね」
「敵の領内に入り」
「そのうえで、ですね」
「敵の後方に回っていきますね」
「そうしていく、勝利は収めた」
 今のそれはというのだ。
「ならだ」
「戦争自体の勝利」
「それを手に入れる為にも」
「領内にさらに進み」
「それから」
「そうだ、進めていく」
 戦争自体をと言ってだ、そしてだった。
 アッディーンは自身が率いる軍勢、ティムール軍の主力に対して鮮やかな勝利を収めた彼等をだった。
 さらに動かすことにした、だがここで。
 その動きを見た各国の観戦武官達はいぶかしみそれぞれ話した。
「オムダーマン軍が動いた?」
「勝利を収めたが」
「ここでさらに動くのか」
「既にティムール軍は彼等が追い付けない距離に撤退しているが」
「それを追うのか」
「近付こうというのか」
「領内に深く入り過ぎるが」
 ここでさらに入ればというのだ。
「いいのか」
「それはかえって危険ではないのか」
「限られた戦力だけが領内深くに入れば」
「確かに鮮やかな勝利だったが」
「どうにも不思議な」
「しかしここでか」
 どうにもという感じで話すのだった。
「さらに進むか」
「どう考えているのだ」
「アッディーン大統領の戦略は何だ」
「今度は何を考えている」
「オムダーマン軍の動きがわからない」
「どういうことだ」
 彼等は皆いぶかしんでいた、それはエウロパ軍のある准将も同じであり。
 共にいる部下にあたる自身より階級の低い士官達にいぶかしんで問うた。
「卿等はどう思う」
「今回のことを」
「この行動についてですね」
「オムダーマン軍の意図は何か」
「その目的は」
「そうだ、私はどうもだ」
 同じ観戦武官達にこうも言うのだった。
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