第六百六十五話 とんだ迷惑その十
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「反映されるんだな」
「そうした操縦じゃ」
「博士の操縦はか」
「それが一番よい」
博士は言い切った。
「操縦にはな」
「手足使うよりもか」
「手足を動かすとな」
そうして操縦すると、というのだ。
「時として間違うであろう」
「そうだよな、それは」
「確かにね」
ライゾウだけでなくタロも頷いた。
「僕達だってね」
「そうしようって思ってな」
「足動かしてもね」
「滑ったりな」
「あと咄嗟に変な動きしたりするね」
「そうなるからじゃ」
博士は二匹に話した。
「操縦はじゃ」
「博士の場合はか」
「頭から直接動かせる様にするんだね」
「頭に操縦機くっつけて」
「そうするんだね」
「左様、例えばキーボードを打つにもな」
そうしてもというのだ。
「どうしても誤字が出るであろう」
「そうですね」
今度は野上君が応えた。
「それはありますね」
「人間の身体の動きは思考と違う結果になることもじゃ」
「ありますね」
「その可能性はゼロではない」
「どうしても」
「だから手足で動かすよりもな」
「脳の思考をですね」
野上君は自分の頭に手をやりつつ言った、手をやって自分の髪の毛をチェックして傷んでいないので内心ほっともした。
「直接及ばせるんですね」
「そうじゃ」
博士は野上君に話した。
「その様になる様にしておる」
「操縦する場合は」
「そしてこうしてな」
「自動でもですね」
「動く様にしておる」
「そうなんですね」
「そして今回の九頭龍マシンはな」
今その名称も決めた。
「自信作じゃ」
「いつも通りですね」
「わしは自分が造ったものには自信を持っておる」
博士は強い声で言い切った。
「常にな」
「それも絶対のですね」
「自信も必要じゃ」
博士は笑って話した。
「誰でも特にじゃ」
「マッドサイエンティストにはですね」
「そうじゃ」
こう言うのだった。
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